EVENT | 2021/05/21

福岡発世界へ、心のこもった花を届けるスタートアップが見据える未来

SNSで気軽に連絡を取れる現代、ネットの中傷で命が失われてしまうことすらある。一方、花は何も語らないが、感謝や謝罪の気持...

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途上国の子どもがビジネスを学べる無料の大学をつくりたい

―― 今後の人生のビジョンを教えて下さい。

Komatsu:僕はExitして、この会社のCEOが終わったら、もうビジネスをするつもりは一生ないです。卒業してからしたいのは、4つあり、どれか1つをしたいと思っています。

1つ目が国境なき医師団に入ること。2つ目は、バックパッカーで世界一周。3つ目は、サーフィン。4つ目がMBAを取ること。

国境なき医師団は僕の第一候補です。経営って、白黒付けない問題にどう線を引くかだと思っています。でも国境なき医師団では、その白黒付けられない問題に直面すると思うんです。これにぶち当たってみたい。

世界一周するなら過酷なルートをたどっていこうと思っています。途上国の人たちと同じ飯を食って、同じ洋服を着てみたい。

サーフィンは自分の力でどうこうじゃなくて、波の流れを読んで合わせる、自然と合わせる必要がある。これはビジネスにもつながる部分があると思っています。アメリカでやっていると大きな会社のCEOが隣にいたり、おじいちゃんが一人で波待ちしてたりする。平等に扱ってくれるのが僕はすごく好きで。MBAは他の選択肢ができなかったときに消去法で選びます。

この4つを2年間でやったら、自分自身を見つめ直すと思うんです。それができて帰国したら、大学を建てます。大学が僕の最終ライフミッションです。

―― どんな大学をつくりたいんですか?

Komatsu:僕が建てる大学は学部が2つしかないものになるでしょう。一次産業とビジネス。

僕は福岡の高校を卒業したあと、フィリピンのスモーキーマウンテンっていう超スラム街でNGOのボランティアをしたことがあったんです。そのとき「世界はこんなにも不平等なんだ」っていう経験をしました。

スモーキーマウンテンでは7歳ぐらいの子どもたちが缶を集めて日銭を稼いでるんです。ユニセフとかが建てた学校はある。でも行ってしまうと、お母さんたちの今日のご飯がない。だから子どもたちは働くしかない。勉強したいけどできないスモーキータウンの子どもたちと、勉強できる環境があるのに、しなかった日本の僕。この不公平が、どれだけ世界が前進する妨げになっているか。富の再分配が必要だと感じました。

途上国の人たちのためには、まずは一次産業。帰国してすぐ使える知識や技術です。

ビジネスの学部は2つに分かれます。1つは経営学。2つ目がアントレプレナー。起業家を目指す人が聞きたいのは、成功談じゃなくて失敗談のはずです。うまくいっていないときどうするか。シミュレーションができるかが大事。この学部ではAR・VRの技術など、最前線の起業家たちに登壇してもらおうと思っています。

投資の収益を使って、世界中にスマホやタブレット、VRゴーグルを配りまくります。一学期が終わってトップ100の成績だったら、衣食住全込みで日本に呼んであげる。奨学金とかじゃなくて全部出す。こういう大学をつくりたいです。

―― 壮大だけど、しっかりプランニングされてますね。CAVINのウェブサイトを見ると、「メンバーの一人一人が表現者であってほしい」とか「ビジネスモデルは作品」とか、すごく共感しますね。僕もすべての人はアーティストだと思っていますので。

子どものころはみんなアーティストで、それが教育とか人との比較とか恥ずかしさとかで、みんな表現しなくなる。でも表現が人を救うと思っています。お花を使った表現もそうですし、お花を愛でる行為も心に活力を与えてくれるものだと思いますし。生花の師範でもあるので、応援させていただきます!

Komatsu:ありがとうございます! ぜひよろしくお願いします。


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