CULTURE | 2021/04/21

最初にお湯を注ぐのはNG? 「紅茶を最高に美味しく作る方法」を大学教授が科学的に検証してみた

文:ヤジマミユキ
長年、何の疑いもなくやっていた習慣が、科学的に検証してみると、実は最適ではなかったということも少なく...

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文:ヤジマミユキ

長年、何の疑いもなくやっていた習慣が、科学的に検証してみると、実は最適ではなかったということも少なくない。

紅茶を作る時は、カップにティーバッグを入れ、お湯を注ぎ、その後にミルクを入れるのが一般的だろう。今回、そんな誰もがやっている紅茶の作り方の常識を根本から覆す衝撃的な事実が明らかになった。

水の中のミネラル分が風味を妨げる

英国リーズ大学のアラン・マッキー教授が今月6日、温水器メーカーのINTU社と共同で行った研究で、水の中にミネラル分の多い硬水の地域では、これまでの方法では紅茶の風味が十分に活かされていないと明らかにした。紅茶の風味は茶葉に含まれるさまざまな化合物、特にタンニンによって生み出されており、水の中のミネラル分が多ければ多いほど、これらの化合物が醸し出す風味が妨げてしまうという。

マッキー教授は「紅茶のティーバッグをお湯に浸してから取り出し、その後にミルクを加えるという今までの伝統的な方法では、タンニンがしっかりと風味を形成する前に固形物になってしまいます」と語った。

そして、「硬水の地域に住んでいる人は、紅茶の味を最大限に引き出すために、お湯より先にミルクを入れる必要があります」と提案。「最初にカップにミルクを加えてからお茶の成分を抽出すると、ミルクのタンパク質が水の中のタンニンが固形化するのを防ぎ、素晴らしい風味が得られるのです」と続けた。

INTU社の社長キーラン・テイラー・ブラッドショー氏も「きちんと入れられた紅茶は、私達の一日に喜びや明るさをもたらしてくれます。硬水のせいで、多くの人にとってそれは遠い夢のような話でした。しかし、国を代表する食品科学者の協力を得て、何百万人もの人々の生活を苦しめる不幸に終止符を打つことができるのは、我々にとって非常に喜ばしいことです」と述べている。

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