世界で最も「ビットコイン」で検索している国は?
確かに、ビットコインに関する話題はニュースで日々取り上げられるようになり、私たちがいちいち調べる必要がなくなったという考えもあるだろう。しかし実際のところ、全盛期と比べ人々はビットコインについて検索をしなくなった。しかし、Googleでの検索数を急上昇させている国がある。それはナイジェリアだ。
こちらは、ナイジェリアにおけるGoogleでの「ビットコイン」の検索回数の推移を表したグラフだ。前のグラフと比較すると、大きく異なることがわかるだろう。現在、ナイジェリアは「ビットコイン」というキーワードで最も検索している国だ。
8月5日付の『Blockchain.com』によると、今年4月以降でナイジェリアでのウェブウォレットの使用量が60%増加したという。なぜナイジェリアではビットコインの興味が維持され、需要が高まっているのだろうか。
ナイジェリアでは、経済不安から現地通貨の変動が激しく、ナイジェリアの通貨ナイラは2015年以降、米ドル建で50%以上価値が下落した。さらに、もともと従来の銀行口座を持たない国民の割合が高かったこともあり、『Chipper Cash』といったビットコインの取引機能を持つ、P2P決済サービスが国民から支持を得たことが、大きな理由の一つと考えられている。ちなみに『Chipper Cash』は先月3000万ドルを調達。Amazonのジェフ・ベゾスCEOのVCファンド「Bezos Expeditions」らが参加した。
新型コロナウイルスによるパンデミックが私たちの働き方や生活様式をあっという間に塗り替えてしまったように、予想だにしなかった事態が仮想通貨取引を爆発的に変化させる可能性も低くない。来るその時に備え、再びビットコインの動向を追ってみるのもありかもしれない。