ビデオゲーム業界にもiPhoneの影響が
そして現在、ビデオゲーム業界において最も重要視されているのは「オンライン」だろう。先陣を切ったのはマイクロソフト。2001年にスタートしたサービス「Xbox Live」では、同じレーティングのプレイヤー同士で対戦ができるマッチングやボイスチャットが可能に。これらの要素は今やゲームには欠かせないものとなっている。2004年にリリースされたパソコン用ゲーム「World of Warcraft」は、月額有料会員1000万人を超えるヒットとなった。
近年この流れを最も加速させたのは、2007年発売のiPhoneだ。Appleは、App Storeを通して誰もが自分で作ったゲームを無料で世界中へと配信することができる環境を作り上げ、定額課金を行う「サブスクリプション」や、基本プレイ無料の代わりにゲーム内での課金を行うことができる「フリーミアム」といったビジネスモデルを浸透させた。そうした中で「アングリー・バード」「キャンディー・クラッシュ」「フォートナイト」といった人気のタイトルが次々と生み出された。「ポケモンGO」はリリース3日間で国内1000万人がインストールしたと話題を集めた。
そして2020年、ビデオゲーム業界は世界で推定1650億ドル(18兆円相当)もの収益を上げると見込まれている。その内訳は、スマートフォンが850億ドル、パソコンが400億ドル、家庭用ゲーム機が330億ドルだ。
今年は新型コロナウイルスの影響もあり、自宅でゲームを楽しんだ人も多かっただろう。これからさらなる活況を呈するビデオゲーム業界に注目だ。