稲村ヶ崎・由比ヶ浜の様子
いや、ほかの江ノ電沿線の海水浴スポットなら人がもう少しいるかもしれないと思い、さらに回ってみる。写真は14時半ごろの稲村ヶ崎公園の様子だ。
「他県ナンバーの車が大挙して押し寄せてきて不快だし怖い」と全国各地で車やドライバーに対する嫌がらせも起きているようだが、車のナンバープレートを確認すると湘南、横浜、川崎ナンバーなどほぼ100%と言っていいぐらい県内ナンバーの車しか通ってなかった。公園でくつろいでいるのもほとんど地元の人たちだろう。
続けて撮影した由比ヶ浜の様子がこちら。
人、いなくないですか…?
せっかく来たのだから誰かに話しかけてみようと、ベンチでくつろいでいた20代のカップルに声をかける。
「僕は東京からで、彼女は神奈川に住んでいます。4月は1回も会わなかったんですけど、5月に入ってもこんな感じですし、屋外で人のいないところならいいかなと」。
皆がこういう意識で外出したのが4月19日のような結果に結びついたのだ、けしからんと言われれば確かにそうではあるのだが、結果として人がほとんどいない現状で非難するという気持ちにはなれないというのが正直な気持ちだった。
やはりガラガラな鎌倉の様子
最後に鎌倉駅周辺を歩いてみる。15時半過ぎとピークタイムではないかもしれないが、鶴岡八幡宮へと続く小町通りの様子はこうなっていた。
江ノ島よりも少しばかり多いぐらい、という感じだろうか。お店はやはり8割ぐらいは閉まっている。客層はやはり20代のカップルがほとんどで、ちらほらと家族連れを見かけた。交通整理をしていた警備員に話を聞くと「先週の土日と比べれば1.2倍ぐらい多いという感じでしょうか」という。
もう少し歩いてみて、今日から約1か月ぶりに店を再開したという、海苔やお茶を売る小さなお店を営む60代女性に話を聞いてみる。
「神奈川県はいつまで経っても休業補償が出るかどうかわからないですし(註:4月24日、神奈川県でも「新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」が創設され、食事提供施設の場合、夜間営業時間もしくは酒類提供時間を短縮すれば10万円が交付されることとなった)、賃料減額をお願いしたら『家賃はオーナーが入っている老人ホーム代の原資になっているから減額できない』と言われてしまったから、もう感染しても仕方ないと思って店を開けました。4月19日あたりは確かに江ノ島がすごかったみたいですけど、鎌倉はガラガラでした。いつもならこの辺りはまっすぐ歩けないぐらい人で溢れかえるのに…。当時は結構『混んだ電車に乗って移動するのは危ないかもしれない』と言われていたでしょう。だから車で行けるスポットに集中したんじゃないでしょうか」。
鶴岡八幡宮もご覧の通りガラガラだ