CULTURE | 2020/04/15

2億5000万円横領しキャバクラ通い!だけど女性とは会話せず?衝撃の理由に傍聴席が震撼【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(12)

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阿曽山大噴火
芸人/裁判ウォッチャー
月曜日から金曜日の9時...

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男性店長と話すためキャバクラ通い

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次は検察官からの質問です。

検察官「裏金作りがバレたら、自分で使ったことにするつもりだったと。なんで?」
J被告人「会社を運営していく上で、私よりも役員の方が大事なので」
検察官「パワハラ受けて、なぜ役員守るの?」
J被告人「私一人がいなくても会社は回りますけど、役員一人いなくなれば回らないので」

会社の存続や運営に支障をきたすわけにはいかないという責任感があったようです。

検察官「キャバクラでは裏金作りの話を聞いてもらっていたと。楽しい思いもしてたんでしょ?」
J被告人「いや、なかったです」
検察官「えーーー? 楽しくなかったんですかー?」
J被告人「そういうお店なので隣に女性がついてってのはありましたけど……」
検察官「女の子がつくつかないはいいんだけど、キャバクラは楽しくなかった?」
被告人「楽しくはありません……」

会社の金を自らの欲望の赴くままにパーッと使ったと印象づけそうなんだけど、J被告人は楽しんでなかったんですね。

検察官「病院行って話聞いてもらってるのになぜキャバクラにも行くの?」
J被告人「先生は、会社辞めればって言うんですよね。100社面接受けて入社した会社ってわかってなくて……」

医者よりもキャバ嬢の方が話を分かってくれると感じてたんでしょう。

そして、衝撃の新事実が明かされました。

検察官「税務調査が入って横領を疑われた後、1200万円の借金をしてキャバクラに行っていたと。なぜ、やめないの?」
J被告人「横領がバレるんじゃないかと悩んでて」

約2億5000万の横領以外に1200万の借金をして、すべてキャバクラですよ。ここまで来ると、どんだけ聞き上手なキャバ嬢なんだと気になってしまいます。

最後は裁判官から。思わず傍聴席で声が漏れそうになるくらい驚愕の質問から始まりました。

裁判官「えーーっと、キャバクラでは店長に話を聞いてもらっていたと」
J被告人「はい。女の子に話しても理解してくれなかったので」

悩みや苦しみをわかってくれたのはキャバ嬢ではなく、黒服の店長だったのです。イメージだけど、苦労してそうだもんなぁ、キャバクラの店長って。100社面接落ちてから入社して会社とかわかってくれそう。というか、この店の売り上げNo.1は店長でしょうね。

裁判官「あのー、女の子はついてないの?」
J被告人「ついてましたけど雑談程度でした」
裁判官「悩みがあったら女の子に話して、パーッと使うってのもあるかと思うんですけど……あ、一般的にね」
J被告人「んーーー、多少はありましたけど……」

店長と喋りたかったというのがキャバクラ通いの理由です。これは前代未聞。

この後、検察官は横領額も多額で悪質だとして懲役8年を求刑。一方弁護人は、度重なる嫌がらせと、キックバックの裏金作り強要で精神的に追い込まれていたと弁論。横領で特定の女性に貢ぐケースはあるけれど、男性店長としゃべるためにここまで多額なお金を使うのが精神的にも参っていた証であると。

1カ月後の判決は傍聴しなかったし、ニュースで報じられることもなかったので、懲役何年だったのかはわかりません。被告人が来なくなって店の売り上げ一気に下がってるんだろなぁ。


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