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文:岩見旦
2月6日、ある男性が衝撃的なツイートを投稿した。大人40人分もの致死量に相当する化学物質が、身分証も無しに簡単に買えたという。
これが事実だとしたら、テロや殺人に悪用される危険性がある。極めて由々しき事態だ。
床に積み上げられた致死量40人分の化学物質
ツイートを覗いてみると、そこには衝撃的な画像が添付されていた。
床に積み上げられていたのは食塩の山。
このツイートを投稿したTwitterユーザーは理学博士であり、実験用の食塩が無くなり、急遽スーパーで7kg購入したとのこと。塩の致死量が体重1kgあたり3gとされていることから、大人の体重を60kgとして、40人分と割り出したという。
この投稿に、「違法薬物中毒患者の血液検査を行うと必ず検出される化合物」「悪用防止に、強い味付けがしてある」「少量でも摂取し続けると、人は必ず死ぬ」などと、和気あいあいとした悪乗りが被せられた。
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身の回りの食べ物の意外な致死量
私たちが普段食している食塩も、大量に摂取すると致死量に達してしまう可能性があることは知られている。しかし、この他にも意外な食べ物にも死のリスクが伴う。
今回紹介するのは、そんな身近な致死量を解説した動画。製作したのは、ゲルフ大学で生物学を学んでいたカナダ人2人が運営する「AsapSCIENCE」。登録者数840万人を誇るサイエンス系人気YouTubeチャンネルだ。この動画の中から、食べ物をピックアップして紹介する。
・コーヒー70杯
・アルコールショット13杯
・水6リットル
・香辛料 小さじ48杯
・サクランボの種2個
・板チョコ38枚
サクランボの中には、種をすりつぶすと中に青酸を含む有害物質を内包するものがあるとのこと。すぐに死ぬことはなさそうだが、積極的に食べない方が良さそうだ。
・胡椒 小さじ129杯
・ナツメグ 小さじ数杯
・砂糖10.5カップ
・チューブ歯磨き粉24本
・オレンジ1万1000個
・緑のじゃがいも25個
・バナナ480本
ビタミンCのオーバードーズにはオレンジ1万1000個を一気に食べることが必要であり、これはサプリメント809粒に相当するという。食べ切る前に、腹がパンクしそうだ。
ご覧いただければ分かるように、普段私たちが食べているものも、着眼点を180度変えれば、毒のように扱うことができる。当然ながら常識的な範囲であれば、塩をかけても、コーヒーを飲んでも、オレンジを食べても死ぬことはない。物は言いよう。それを理解した上で情報に触れなければならないと、改めて考えさせられる。
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