EVENT | 2019/02/14

「待ち時間ほぼゼロ!」志摩スペイン村、来場者の少なさを逆手に取った自虐PRがSNS上で話題騒然

文:岩見旦

今年25週年を迎えた、三重県志摩市のテーマパーク「志摩スペイン村」。新しいフラメンコショーが始まったり...

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文:岩見旦

今年25週年を迎えた、三重県志摩市のテーマパーク「志摩スペイン村」。新しいフラメンコショーが始まったり、期間限定の謎解き迷路が登場するなど盛り上がりを見せる中、同テーマパークの学生向けキャンペーンが、SNS上で話題になっている。

学生向けキャンペーンで自虐に走る!

そのキャンペーンとは、志摩スペイン村がガラガラなことを逆に利用した自虐PR。「志摩スペイン村はまさに学生『スキ』放題パーク!」と、「好き」と「空き」を掛けたまさかのタイトルだ。

志摩スペイン村がアピールしているポイントは4点。「並ばないから乗り放題」と、アトラクションに付き物の待ち時間についてほぼゼロと紹介。また、Instagram向けの撮影で、人が写り込まないと、「空いているから映え放題」と押し出した。

さらに、ダンサーに混ざって踊れるなど「ライバルが少ないから目立ち放題」、キャラクターとも2ショットが撮影でき「距離も近いから仲良し放題」と、ありえないアピールを畳み掛けた。

6万5,000リツイート&トレンド入り

このキャンペーンを、あるTwitterユーザーが2月13日、「とうとう自虐ネタに走りました」というコメントとともに紹介。すると、瞬く間に拡散され、6万5,000リツイートを獲得した。

この投稿に対し、「めっちゃ笑った」「こういうポジティブさ、好き」「今度行ってみたい」など志摩スペイン村を応援する声が上がった他、「小学校の頃行ったな」「普通にめっちゃ楽しい」「キャラクターに追いかけられる」といった実際に行った経験がある人からの意見も相次いだ。

同日夜には、Twitterで「スペイン村」がトレンド入りを果たし、翌日公式サイトで「志摩スペイン村愛に溢れるツイートをたくさんいただき、ありがとうございました」と感謝の気持ちが掲載された。

実際の志摩スペイン村の年間来場者数は?

綜合ユニコム株式会社が昨年9月に発表した「全国の主要レジャー・集合施設 入場者数ランキング」によると、「志摩スペイン村 パルケエスパーニャ」の年間入場者数は119万7,000人。テーマパーク部門では「東京ディズニーランド・東京ディズニーシー」「ハウステンボス」「サンリオピューロランド」に次いで4位だ。

テーマパークにとって来場者が少ないことは、隠しておきたいタブーである。しかし、そのことを逆転の発想で捉え、魅力として笑いにしてアピールした志摩スペイン村。SNS時代の優れたPRとして、好例になるのではないだろうか。


志摩スペイン村