IT技術は日進月歩で進化し、大変革期にある現在、政府は2018年にグローバル市場で勝つための「「デザイン経営」宣言」を発表。ここで言う「デザイン」の役割とは、魅力ある商品デザインやパッケージのことだけでなく、企業や製品の価値を知り、イノベーションを創出することにある。
そんな中、昨年12月6日に「デザイン経営」に関心を持つすべての人を対象とした「FINDERS SPECIAL SESSION Supported by Adobe ビジネスパーソンこそ今、デザインを学ぼう」を開催した。ゲストとして登壇いただいたのは、デザイン業界のトップランナーである太刀川英輔氏と森本千絵氏。
人の心に刺さり、社会実装されて人を豊かにするデザインの本質をはじめ、ビジネス上でのビジュアル・コミュニケーションに長けたお2人の仕事術について話を伺った。
聞き手:米田智彦 文・構成:庄司真美 写真:松島徹
太刀川英輔
デザインストラテジスト NOSIGNER代表慶應義塾大学SDM 特別招聘准教授
デザイン活動体「NOSIGNER(ノザイナー)」の代表。デザインストラテジスト。形を通して関係性をつくること(デザインの社会実装)=デザインを新領域に適用し、自然で率直な美しい未来の形をつくる。発想の仕組みを解明すること(デザインの知の構造化)=発想と創造の仕組みを解明し、社会の進化を生み出すような未来の天才を増やす。この2つの目標を実現するために、デザイン発想を生物進化から学ぶ「進化思考」を提唱している。グッドデザイン賞・DIA Award(中国设计智造大奖)・WAF(世界建築フォーラム)など、多くの国際デザイン賞の審査委員を歴任。現在は、社会変革を促すデザイン戦略を通して、次世代エネルギー・地域活性・世代継承・伝統産業・科学コミュニケーションなどの分野で様々な企業や組織との共創を続けている。
森本千絵
株式会社goen°主宰 コミュニケーションディレクター・アートディレクター武蔵野美術大学客員教授
1999年武蔵野美術大学卒業後、博報堂入社。2006年史上最年少でADC会員となる。翌年goen°設立。NHK大河ドラマ「江」、朝の連続テレビドラマ小説「てっぱん」「半分、青い。」のタイトルワークをはじめ、Canon、KIRINなどの企業広告、松任谷由実、Mr.Childrenのアートワーク、映画・舞台の美術、動物園や保育園の空間ディレクション、キッズデザイン賞審査員、キネコ国際映画祭日本作品部門審査委員長、読売広告賞・毎日広告賞審査員など活動は多岐に渡る。2011年サントリー「歌のリレー」でADCグランプリ初受賞。伊丹十三賞、日本建築学会賞、日経ウーマンオブザイヤー2012など多数受賞。
Adobe Creative Cloud
当日、会場には120名を超えるビジネスパーソンが集結。冒頭では、身近なビジネスシーンで活用されるアドビシステムズの「Adobe Creative Cloud」のビジュアルが放映された。「Adobe Creative Cloud」は、月額でさまざまなフォントをはじめ、「Photoshop」や「Illustrator」といった定番ソフトを使えるだけでなく、OS問わず1人2台までインストール可能。アドビのすべての製品を使えるコンプリートプランをはじめ、単体製品1本から選べるので、それぞれのビジネススタイルに合わせて導入できるのが魅力だ。
中でもユーザーからの人気が高いのは、素材の引き出し「Creative Cloudライブラリ」。写真やグラフィック、カラーテーマ、文字スタイルなど、よく使う素材をこれに保存しておけば、「Photoshop」などさまざまなアプリからいつでも手軽に取り出して使用できる上、複数のメンバーとも共有可能だという。また、特筆すべきは、「Adobe Sensei」。これは、アドビが提供する人工知能とマシンラーニングのフレームワークで、手間がかかる単純作業を支援し、職人技が必要だった高度なテクニックを誰もが活用することを可能にした。Photoshopでは被写体を認識した自動での切り抜きや、画像中の不要な箇所を自然に消すことができる「コンテンツに応じた塗りつぶし」といった機能が挙げられる。
そんなアドビ製品をビジネスに欠かせないツールとして活用中の森本氏、太刀川氏にさまざまな角度からデザインの本質や仕事術についてお話を聞いた。
120名を超えるビジネスパーソンが東京・大手町の会場に集まった。
NOSIGNER・太刀川氏のデザイン哲学は、自然から進化から学ぶ「進化思考」
月のかたちをした照明「THE MOON」、防犯ブック「東京防災」などのさまざまなデザインを手がけ、注目を集める太刀川氏。そのほか、2010年のミラノサローネのインスタレーションでは、薄板化学強化ガラスを使用し、10億倍に拡大したガラスの分子構造「アモルファス」の体感空間をデザインし、人々を魅了させた。また、近年は東洋インキとの、世界で最も黒い黒をつくるプロジェクト「ZENBLACK」など、多岐にわたるプロジェクトを手がけている。
―― 太刀川さんは建築学科のご出身とあって、グラフィックやプロダクトだけでなく、空間デザインも数多く手がけていらっしゃいますよね。太刀川さんのデザイン哲学について教えてください。
デザインストラテジスト、NOSIGNER代表の太刀川英輔氏。
太刀川:銀座グラフィックギャラリー(ggg)での個展のとき、生物の進化とデザインを対比させる展示を行いました。オリーブの木と扇風機を分解して対比させたり、動物と乗り物の進化を比べたり。こうやって自然のものと製品を比べると、進化のプロセスがすごく似ているなと感じました。僕は自然からデザインを学ぶことがコンセプトでもあって、「イノベーション(発明)」と「エボリューション(進化)」が似ていることに着目し、それについて大学でも教えています。さらに、この軸を踏襲して色々な企業のコンサルティングもしています。「進化思考」といって、生物の進化から僕らはもっとすごいアイデアや世の中に本当に必要なイノベーションについて学べるはずだと考えています。
それから、デザインの定義を聞かれたら、「形を通して美しい関係を作ること」といつも説明しています。「美しい関係」とは「何のための関係なのか」が大事で、つまり、ご縁、因縁が大事なのです。昔、中国禅宗の開祖である菩提達磨は「色即是空」と言って、見えるものは関係性から、関係性は即見えるものになることを説きましたが、単にかっこいいものを作るのではなく、人とモノの関係をいかに形にするかということが目的だと考えています。
―― かっこいいものを作るのがデザインの目標ではないという部分は重要ですよね。
太刀川:そうですね。自然なものにも眼鏡にもイスにも系譜があります。そういった時間軸の流れを意外と人は把握していないものです。最近、一般的に実践され始めている「デザイン思考」はこの系譜という点がおざなりで、ふるいにかける弱さ、発想の変異の弱さが感じられるので、中途半端な印象です。でも、作りながら考える、考えながら作るということはデザインの基本だし、デザイン思考の立脚点には価値があるとは思います。ただし、立脚点は合っていても、構造が弱いのです。
形というのは「新しい変異を作る」ことと「関係から自動的に決まる」ということの境目に生まれます。それを広い意味でデザインと呼んでいます。だから、関係を生み出す変異を作ること、つまりイノベーションにデザインが必要なのは当たり前なのです。関係を形にするために必要なことは全部ひっくるめてデザインだし、それを伝わりやすくすることもデザイン。
つまり、商材が伝達され、いかに広まるかというプロセスが必要な人は、極論すればすべてデザインを必要としている人ということです。たぶんそれは、ここに来ているみなさんだと思います。その意味でも、もはやデザイナーのためのデザインではなく、デザインは企画者にとっての必修課題。一方でデザインも変わらなくてはいけない。これまでの経済軸にあった製品開発の時代が終わりを迎えつつある中で、新しいやり方が必要なのです。だから我々はもう一度、約100年前にドイツのバウハウスの人たちがやっていたような新しいデザインの考え方を作らなければならない時期にきているのだと思います。
goen°・森本千絵氏のデザインの原点とアウトプット法
一方、森本氏は博報堂を経て、2007年に「出会いを発見する。夢をカタチにし、人をつなげる」をモットーに株式会社goen°を設立。代表作にNHK大河ドラマ「江」、朝の連続テレビドラマ小説「半分、青い。」のタイトルワーク、ミスターチルドレンのアルバムのジャケットデザイン、ソニー「make.believe」のCMと演出、KIRIN「8月のキリン」、「一番搾り」のパッケージデザインなどがある。近年は、広告の企画、演出、商品開発に留まらず、映画や舞台美術などのアートワーク、動物園や保育園の空間ディレクションなどを幅広く手がけている。
株式会社goen°を主宰するコミュニケーションディレクター・アートディレクターの森本千絵氏。
―― 森本さんは、多くの人が目にするさまざまなCM制作やデザインを手がけてきましたが、ターニングポイントとなった案件は?
森本:中学生の頃から広告代理店を志望していまして、そのために美大に入学し、大学時代に初めてリリースから間もない「Photoshop」や「Illustrator」を使って海外のポスターをまねて合成し始めたのが、グラフィックデザインの出発点です。
ターニングポイントとなったのは、博報堂時代に受けたミスターチルドレンのベストアルバムのデザインの仕事ですね。ビジュアルは、沖縄の堤防と青空です。沖縄の小学生が堤防に描いた絵から着想し、その少女とともにアルバムの歌詞をすべて堤防に書いて撮影しました。
その少女のこだわりは、指にインクを付けて描くスタイルで、密かに「Photoshopで手書き文字を写真に載せれば済むかも」なんて思いながらも、夜までかかって描き上げました(笑)。しかもその夜、スコールが降ったのですが、なんとインクが消えないように、地元の人がビニールをかけて守ってくれたのです。沖縄の人たちの温かさに感動した瞬間でした。翌日の撮影時、写真家さんのこだわりで雲がなくなってから撮りたいということで、雲が切れるのをずっと待つことになりました。私としては、「待たなくてもPhotoshopのスタンプツールを使えば一瞬で消せるかな」と密かに思っていましたが(笑)。
このとき私の気持ちを動かしたのは、一緒に歌詞を書いてくれた少女をはじめ、堤防を守ってくれていた沖縄の人たちの思いでした。こうしたことをみんなにも届けたい。そして、ミスターチルドレンの歌を大勢の人に届けたい。そうすれば、きっと誰かが喜ぶ。そんな気持ちで作ったものが、結果的に賞をいただき、そこから肩書きがアートディレクターになりました。
―― それから仕事の仕方はどのように変わりましたか?
森本:次第に大勢を巻き込むワークショップ型の仕事にはまっていきました。キリンビールさんの季節限定缶「8月のキリン」を作るのに、イーゼルを立てて美大生と草や空を描いたり、ミスターチルドレン「君が好き」の広告のために都会の月を作り、下校中の子どもたちに声をかけて屋上で描いたり。大勢を巻き込んで作った主なCMとしては、日産「NOTE」のCMがあります。大衆が取り囲む40m×50mほどの巨大なノートの上で、インクを垂らしながら車が走って文字を書く様子をワンテイクで撮影する大変な現場でした。
その後、祖母が他界したことで転機が訪れました。毎日病院にお見舞いしながら、デザインで命は救えなくても、カーテンやお皿を替えて、好きな物や音や色によって人の命が輝くと考えました。そのとき私は、1つの会社に留まらず、デザインを通じて、もっと命に寄り添った仕事をしていこうと決意したのです。これからはあらゆる業界をまたいでみんなが家族のようにものを作っていく時代。だからこそ、もっと社会全体に届けられる仕事をしたいと考えて独立することにしました。
―― 森本さんといえば、NHKの朝ドラ『半分、青い。』や『てっぱん』のタイトルワークも手がけましたよね。
森本:NHK朝ドラの『てっぱん』のオープニングタイトルでは、朝ドラを全員で作っていこうということで、毎回視聴者からダンス動画を募集して、それをつないだものを毎日違う編集で放映しました。その間に遭った震災を機に、あらゆる人が自分事化できるデザインのフォーマット作りに注力するようになりました。その事例として思い出深いのが、サントリーさんのお仕事。クリエイティブ・ディレクターの佐々木宏さんを中心に、広告代理店などの企業間の垣根を取っ払い、震災中に制作したCMです。あらゆる広告やエンタメが自粛される中、「少しでも心が癒されるようなCMを作ろう」と子守唄を届けるみたいに、契約中のタレントさんたち全員の歌をつなぐCMでした。最近では、幼稚園から墓地まで幅広くデザインさせていただいていて、1人でも多くの人が愛せる未来になってほしいと願って仕事しています。そのための生活動線がデザインだと捉え、自分のできることでビジョンを描いています。
太刀川流・ブレストや打ち合わせ時の「Illustrator」活用法
―― デザインを素敵なかたちで拡張されていますね。そんなお2人ですが、アイデアやデザインを形にしていくときのツールやプロセスについて教えてください。
太刀川: 僕は中学生の頃から「Photoshop」や「Illustrator」を使い始めた世代ですが、最近、会議中にも「Illustrator」を活用しています。たとえば漆器産地のプロデュースであれば、職人の組合員と打ち合わせしながら画面を見せて、その場でディスカッションを可視化する黒板として利用したり、ラフなデザインの共有ができたりするので、スムーズかつわかりやすく説明できるところが気に入っています。さらに、ブランドの販売体制、担当者の繁忙期のタイミングといったメモを記すことで、議事録がその場ででき上がるので便利です。
それから「Illustrator」の好きなところは、Fボタンを2回押すと画面がフルスクリーンになるところ。しかも最近はプレゼンテーションモードができてかなり便利になりました。要するに「Illustrator」はブレストツールとしても使えるんです。今日みたいな対談でも、プレゼンテーション画面に森本さんが発言した面白いことをメモするという使い方もできますよね。テキストで可視化することで補足もできますし。
―― デザインやビジュアルを言語化するということですね。
太刀川:はい、そうです。もちろん最終段階まで使います。越前漆器の場合、漆器はそれが漆なのかプラスチックなのか、パッと見ただけでは素材がわかりにくいでしょ。だからいまピクトグラムを作っているのですが、こういった仕事はイラレがとても重宝します。これを全国の漆器産地にも発信して広めれば、商品の特徴や良さがわかるようになるはずです。
―― 打ち合わせしながらその場でビジュアルを提示できるのは話が早いですね。
太刀川:可視化が早いのが、アドビのソフトの強みですね。「PLOTTER」という手帳の案件では、システム手帳をアイデア・ツールとしてリブランディングすることになりました。その制作過程では、始めは仮の画像をコラージュしたものですが、最終的にはタイポグラフィックも組み合わせて本格的なデザインに仕上げていきます。「Photoshop」や「Illustrator」が便利なのは、早い段階で最終形に近いところまで作り、何度もバリエーションをトライすることができるところ。しかも、作った後も元に戻すことができるところも大きなポイントですね。
アナログ&デジタル併用の森本さんならではのアドビツール活用法
森本:私の場合、お仕事をいただいたら、まずはその商材のイメージに合った音楽のプレイリストを作って、ブレない感情や目では見えないものを確かめます。さらに音楽を聴きながら水彩画で絵コンテを描いて、あらためてオリジナルの音楽を作ります。以前、企画書はデジタル合成でカンプを作っていましたが、今はすべて手描きの水彩画を最終的に冊子にしています。描いた絵はスキャンして、自分流の色に仕上げるために必ず「Photoshop」で補正しています。そしてその絵をパズルのように並べて、もう1回俯瞰で見るのです。あえてデジタル作業だけでなく、俯瞰で見て一度距離をとるのがポイントです。そこであらためて大切なことを見つめなおしたり、ブレがないかどうか原点に立ち戻ったりします。「After Effects」を使って自分の描いた絵で動画を作ることもありますね。
「CANNON ミラーレスEOS-M2」のCMを担当したときは、竹原ピストルさんにお願いしてオリジナルの音楽を作りましたし、このとき描いた下絵も「Photoshop」で結構いじりましたね。「After Effects」では紙芝居を動かすように、CMの“尺間”というか“エモーショナル感”の距離を測るときに活用しています。ちなみに絵コンテには、登場人物のキャラ設定を「Illustrator」でできるだけ細く書き出します。それをカードにして役者さんやスタッフに渡して、スタッフ間で思いを共有できるようにしています。
―― 制作工程の中でアドビのツールを活用しているということですね。
森本:アドビのツールを使った企画書は、私にとって大事なビジュアル・コミュニケーションなのです。スタッフもクライアントさんも含めて、みんなで行きたい場所の地図を作っていくイメージです。より明確に行きたい場所を探り、ワクワクしながらこっちの道も行ってみたいなと思えるようにイメージを広げて、本当に行きたい場所にたどり着くための地図を毎回課題として作っている感じですね。
カンプはアドビのツールで合成しますが、どうしても合成では伝わらない現場感というものがあるので、実作業はかなりアナログなことをやっているんです。役者さんも大道具さんもバイトの子も案件に関わるすべての人がひとつの地図を見て楽しめる動線を作って、その商品が売れることを信じて、全員が責任を持てる現場をどの案件でも作るようにしています。
―― 作品の裏側で、アナログとデジタル両面を駆使してクリエイティブの動線を作っているんですね。
太刀川:実は僕も森本さんと同じように、プロジェクトのイメージに合わせてプレイリストをつくることがあります。僕の仕事は商品開発が多いのですが、あるべき空気感を充分に感じてから、モノ作りの現場に行きます。人とモノの関係性を感覚で理解するために、商材がお酒であれば実際に飲んでみたり、オーケストラのブランディングであれば、実際に聴きに行ったりします。体感してみて、最初に「楽しい」「つまらない」とか、自分なりに実感が生まれないと、ベクトルが決まりません。その上で、つまらないと感じたら、どんな感じであれば好きになるか?という風に進化系を想像していきます。
―― お2人とも、まずは商材を体感するところから入っていくわけですね。デザイナーはマーケティングやビジネス、マーケッターもビジネスだけでなくデザインを分かっていなければいけない時代ですが、お2人のご意見はいかがですか?
太刀川:人とモノの間にどんな関係性を作ればいいのか?ということは、世の中に普遍的にあるテーマです。“マーケティング”とひとまとめにすると見失いがちなのは、その本質はそこでうごめいている人の気持ちの流れを知ることなのだと考えています。流れにはある方向性があって、行きたい方向に流れが作れていない枝分かれの結節点が見つかるケースがあります。その結節点を見つけたときが、イノベーションの切り口につながると思うのです。
森本:近年、行政の方がクリエイティブ職を募集し始めたケースもありますが、クリエイティブとビジネスはもはや分けて考える時代ではないと思っています。一方で、美大を出たから職人的なデザイナーになるというのもまた違って、みんなで一緒に見えるビジョンを作ることがデザインであって、みんながそういう力を発揮するべきなのです。だからこそ、デザイナーにもマーケティングを理解し、発想する力が必要なのだと考えています。
―― 確かにそういう時代になっていますね。デザインとは決してアートではなく、多くのビジネスパーソンが抱える問題や課題を解決するものであり、誰でも実践できるものだということがお2人の話でよく理解できました。ビジネス領域でのデザインの重要性がますます感じられますね。森本さん、太刀川さん、本日は興味深いお話をありがとうございました。
* *
ビジネスの基本は、商品やサービスをわかりやすくPRし、人に届けて喜ばれること。森本氏、太刀川氏のエピソードから、仕事を進める過程で商材のビジュアルをわかりやすくビジュアル化し、可視化することで、ビジネスが効率よく奥行き深いものに発展していくのを感じられた。そのためのビジネスツールとして冒頭でも紹介した「Adobe Creative Cloud」は、すべてのビジネスパーソンの強い見方になるだろう。社会全体で創造性やデザイン思考がより一層求められるこれからの時代、「Adobe Creative Cloud」はビジネスパーソンの必携ツールになりそうだ。