CULTURE | 2019/01/17

デヴィッド・ボウイの凄まじい先見性が再評価!1999年のインタビューでSNS全盛の時代を予見!

文:岩見旦
「火星の生活が地球に着陸」デヴィッド・ボウイが語っていたインターネットの未来!




デヴィッ...

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文:岩見旦

「火星の生活が地球に着陸」デヴィッド・ボウイが語っていたインターネットの未来!

デヴィッド・ボウイの代表曲「Space Oddity」

2016年にその生涯に幕を下ろすまで、カルチャーアイコンとして常に時代の先端を走ってきたデヴィッド・ボウイ。音楽だけでなく、アートやファッション、舞台など、多岐にわたる分野に影響を与えてきた。

そんなボウイの先見性が、1999年に放送されたBCCのニュース番組「Newsnight」のインタビューで発揮されているとSNS上で話題だ。インタビュアーは司会者のジェレミー・パックスマン。トークテーマは、当時まだ黎明期だったインターネットについてだ。

「私たちはまだ氷山の一角すら見ていない。インターネットが社会に与えていく影響は、良きにつけ悪しきにつけ計り知れない。私たちは今、痛快で恐ろしい全く新しいものの最先端にいるんだ」とインターネットの持っている潜在能力を情熱的に語るボウイ。

それに対し、パックスマンは「インターネットは単なる道具ですよね?」と訝しい視線を向ける。すると、ボウイは「それは違う。地球外生命体のライフスタイルだ。火星の生活が今、地球に着陸したんだ」と、時折笑みを浮かべながら返した。

そして、「インターネットは単なる新しい伝達方法では?より意味深い論点があると?」と疑問を投げかけるパックスマンに、ボウイは「そう。私はもっと具体的な話をしているんだ。コンテンツは私たちの想像しているものと全く異なるものになるだろう」と予測し、「読者と情報発信者はともに影響しあっていき、メディアはこういうものだという概念を打ち壊していくことになるだろう」と畳み掛けた。

1999年というとNapsterが誕生した年であり、YouTubeやFacebook、Twitterはまだこの世に存在していなかった。日本においては2ちゃんねるが開設された年でもある。

当時のインターネットに対する見方は、司会者のパックスマンのような懐疑的な意見が一般的だっただろう。しかし、ボウイはすでにインターネットが世界中に普及することを信じ、さらにSNS全盛の現在を見通していたのだ。

20年の時を超え、デヴィッド・ボウイの時代を先読みする能力がSNS上で再評価の波!

このインタビューから20年経った今年、あるTwitterユーザーがこのボウイのインタビューの主要部分を日本語に翻訳しツイート。

すると、この投稿は瞬く間に1万を超えるリツイートを獲得。「時代を先読みする能力は天才的」「ボウイは未来からやってきたんだ」「知性の深さに衝撃」など、ボウイの先見の明に驚愕するコメントが多数寄せられた。

死後もなお、その非凡な才能で評価されるボウイ。果たして2019年にボウイが生きていたら、未来をどのように予見していたのだろうか?想像せずにはいられない。