CULTURE | 2021/05/20

2000年以降、地球上で再生した森林の広さはフランスに匹敵。新研究で明らかになった希望

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文:角谷剛
環境破壊や地球温暖化という単語には、ある種の絶望感がつきまと...

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文:角谷剛

環境破壊や地球温暖化という単語には、ある種の絶望感がつきまとうことが多い。一旦滅びた自然は二度と元には戻らないと思われがちだ。だが必ずしもそうではない。

地球の未来に一筋の光明を感じさせる調査結果が今、注目を集めている。

再生した森林の吸収する二酸化炭素量は米国の年間排出量とほぼ同じ

世界自然保護基金(WWF)ら合弁事業Trillion Treesは2000年以降、地球全体で1億4600万エーカーの森林が再生したと調査結果を発表した。この面積はフランス全体に匹敵する。また、この再生された森林は大気中から5.9 ギガトンもの二酸化炭素を吸収することが可能であり、これは米国が1年間で排出する量とほぼ同じである。

研究チームは、過去30年間以上の衛星から送信される映像データと地上における調査を解析。その結果、モンゴルの北部、ブラジルの大西洋岸、中央アフリカ、そしてカナダなどの地域で森林の再生が進んでいることが分かった。

次ページ:なおも深刻な森林伐採がもたらす自然破壊

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