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着実に進む日本マンガの海外輸出、アジア勢のマンガビジネス最新動向
ウェブメディア「FINDERS(ファインダーズ)」創刊編集長の米田智彦がホストを務めるポッドキャスト番組「FINDERS RADIO」。第13回のゲストは、「マンガ」の可能性に着目し、マンガがリーチできる領域を広げること、社会をマンガでより良くすることを目的に活動する「マンガナイト」を主宰する、レインボーバード合同会社代表の山内康裕さん。
今回のテーマは「コロナ禍における日本のマンガビジネスの行方」です。
※収録は6月25日に行いました
【今回の内容】
・これまでの日本マンガ輸出の基本は、先にアニメを流行らせるというものだった。ただデジタルシフトが進んだ結果、少年ジャンプ+で連載されている『SPY×FAMILY』のように、マンガ単体でヒットする作品も増えている。大手出版社もこの2~3年でライセンス提供だけではない本格な海外進出を開始した
・アジア諸国では中国に注目。独特の進化を遂げていて、工場のようなプロダクションが週3、あるいは毎日掲載していくようなスタイルになっている。日本だと『100日後に死ぬワニ』のようなイメージ。ただこれも良し悪しあり「ウェブ上でで滞在時間を伸ばす」ことを目的にするプラットフォームもあるので、短めの分量でタイトにまとめるというよりは、ダラダラ中毒的に読ませる作品も多い
・東南アジアのマンガ文化醸成はまだまだこれから。ただ「文字と絵と読み上げソフトで楽しく学ぶ」といったエデュテイメント的な観点で言えば、識字率の低い国であっても展開の余地があるのでは
・日本マンガの海外展開では、2019年にスタートした『MANGA Plus by SHUEISHA』に注目。英語とスペイン語で集英社のマンガを発信しており、これまで非正規な方法を含めて日本マンガに触れてきた人に正規コンテンツを出せるようになった。ただアニメから入った人だとマンガは「カラーじゃないし音も出ない」という不満もあったりする
・海外展開するマンガで注目しているのは、週刊少年ジャンプで連載されている『マッシュル -MASHLE-』というギャグマンガ。ギャグマンガは国内では流行っても海外展開は難しいと思われていたが、先述のMANGA Plusでも結構上位にランクインしている。魔法使いが中心の世界で「魔法が使えないから筋肉で問題を解決する」という主人公のわかりやすいギャップが受けているのかもしれない