文:山田山太
マクドナルドの広告が燃え上がるARアプリや、ワッパーの後ろにマクドナルドのビッグマックを隠すCM、閉店する近隣のマクドナルドへの痛烈な縦読みメッセージなど過激な広告で、世間を賑わせるバーガーキング。
今回はマクドナルドを巻き込んだ、逆に衝撃的なビジュアルの広告が話題を集めている。
マクドルドのドナルドがまさかのキス
フィンランドのバーガーキングは、首都ヘルシンキで9月7日から9月13日にかけて行われたLGBTQなどの性的マイノリティの人々の祭典「ヘルシンキ・プライド2020」に合わせ、2人の男性が熱いキスを交わすビジュアルを用いた広告を展開した。
キスをしているのは、バーガーキングのマスコット「キング」。そしてその相手は、どう見てもマクドナルドのドナルドではないか。同性同士の愛の形を描きながらもその相手がライバル企業とは、なんともバーガーキングらしい。「Love conquers all(愛はすべてに打ち勝つ)」と題されたこの広告は期間中、SNSやウェブサイトだけでなく、ヘルシンキ市内のバス停などに大きく張り出されていたようだ。
『Adweek』によると、バーガーキング・フィンランドのブランドマネジャー、カイサ・カシーラ氏は、「バーガーキングは常に平等、愛、すべての人がありのままでいる権利を主張してきました」「そのようには見えないかもしれない唯一の例は、私たちがライバルとふざけているときです」と声明の中で述べた。
さらに、「バーガーキングとマクドナルドの間のキスを描くことが、私たちの価値観を伝えるための良い方法だと考えました」「私たちは”最後に愛が勝つ”ということを示したかったのです」と続け、「そして、マクドナルドは私たちの価値観を尊重していることも知っています」と締めくくった。
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