CULTURE | 2020/09/16

DNA採取と偽り、女性の口の中に綿棒を挿入!元巡査部長の内に秘めた欲の行方【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(17)

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阿曽山大噴火
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月曜日から金曜日の9時~5時で、裁判所に定期券で通う、裁判傍聴のプロ。裁判ウォッチャーとして、テレビ、ラジオのレギュラーや、雑誌、ウェブサイトでの連載を持つ。パチスロもすでにプロの域に達している。また、ファッションにも独自のポリシーを持ち、“男のスカート”にこだわっている。

罪状は特別公務員暴行陵虐

今回は罪名が超絶珍しいレアな裁判傍聴記になります。個人的にも3回目くらい。この罪名の裁判を見たことある人も少ないはず。

罪名 特別公務員暴行陵虐
N被告人 塗装業手伝いの男性(30)

起訴されたのは3件。N被告人が警視庁荒川署で巡査部長として交番勤務をしていた2018年9月~2019年3月の間、2018年9月21日午後5時過ぎに、被害女性(19)宅を訪れて、DNA型が必要であるとして、被害女性に口を開けさせて、口腔内に綿棒を差し入れ、左手指も差し入れた件。

2件目は、2019年1月19日午後4時に被害女性(36)宅を訪れ、同様の犯行をした件。3件目は、2019年9月4日午後11時20分頃、荒川区の路上で無灯火の自転車を運転していた被害女性(28)に被告人は職務質問を実施し、飲酒検査と称して同様の犯行をした件。

現役の警察官による犯行ということで、匿名ではありましたけど、大きく報じられた事件です。なぜか裁判の方はまったく報じられませんけど。

珍しい罪名なので、刑法195条の1項を。

裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を濫用して、人を逮捕し、又は監禁した時は、6カ月以上10年以下の懲役又は禁固刑に処せられる。

裁判官や検事やお巡りさんは、職務中に相手に変なことしちゃダメだよというルールです。この罪名での起訴が珍しいのに、女性の口の中に綿棒と指を入れるという事件内容がさらに珍しいものになっています。

検察官の冒頭陳述によると、N被告人は専門学校を卒業後、2014年に警視庁の警察官になったと。しかし、本件が発覚したことで、懲戒免職になり、現在は実家の塗装の仕事の手伝いをしているという。

N被告人は以前から、若い女性の内頬を指で触ることで性的に興奮していたらしい。そして、2018年8月に15センチの長さで綿の部分が大きい綿棒を購入。その綿棒を仕事中も持ち歩き、外国人であればDNA型の採取方法を知らないであろうと考えて、巡回連絡の業務で外国人女性宅を訪れた際に、犯行に及んでいたらしい。

1件目の19歳の女性はイタリア人で、3件目の28歳の女性は中国人だそうで、主に外国人を狙っていたみたいです。でも、本物の警察が自宅に来て、DNA必要なので捜査に協力してほしいなんて言われたら、外国人とか日本人とか関係なく誰もが疑い持ちませんけどね。

ちなみに3件目の中国人の女性が不審に感じて警察署に相談。それがきっかけで犯行が発覚という流れになっています。法廷には実家からやってきたN被告人の母親が情状証人として出廷。今後の指導監督を約束していました。

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