EVENT | 2020/06/26

外出解禁したらもう味わえない?時期限定!超人気店の絶品テイクアウト【連載】ハズさない!持ち帰りメシ(19)

外出自粛期間が明け、営業再開した百貨店では高級ブランド品などのいわゆる贅沢品が売れていると言う。
さまざまな制限の中で...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

外出自粛期間が明け、営業再開した百貨店では高級ブランド品などのいわゆる贅沢品が売れていると言う。

さまざまな制限の中で人々が飢えていたのが、贅沢な物や時間なのだろう。外食もまた然りで、レストランでハレの時間を過ごして鬱屈とした気分を晴らしたいところだが、以前のように大手を振って外食を楽しむには、もう少し時間がかかりそうだ。

そこで今回も前回同様、自宅での食事が贅沢な時間に変身する、人気鮨店と焼肉店のスペシャルなテイクアウトメニューを紹介する。

テイクアウトとしては高級だが、予約困難店のトップレベルの味をこの値段で体験できるなら満足するに違いない。

チェリー先生

食べ歩き部・部長

東京生まれ東京育ち。10代では外食好きな家族と、20代では目上の方々にあまたの東京レストランガイドをしていただき、30代以降は自分で開拓するのが楽しくなり、あらゆるスタイルの「外食」を楽しんできたグルメ女。プロならではのこだわりが見える瞬間、女王様気分を味わえる接客、味というよりも人に惹かれる瞬間などに魅力を見出し、レストランの楽しみ方を広げている。

「鮨 心白」5種のネタから選べるちらし 6500円

予約2年待ち、コースがスタートしてから握りが出てくるのは3時間後、巻物が出てくるのは終電間際、という恵比寿の異色な鮨屋をご存知だろうか?

「鮨 心白」は、日本料理店で修業を積んだという大将・石田大樹氏が、魚を極めたいという思いから始めた人気店だ。通常では考えられない程の長時間のコースがゆえに、客同士の和やかな連帯感が生まれ、料理にも雰囲気にも満足した客がかならず次の予約を取るので、予約困難店となっている。

現在は通常営業を再開しているが、並行して限定10食のちらしのテイクアウトも継続しているので、体験するなら今が狙い時!普段使いのテイクアウトよりも値段は張るが、華やかな外食気分を味わえること請け合いだ。

同店の持ち帰り用ちらし寿司は、鮪、金目鯛、雲丹、天然鰻、穴子の5種類から好きな魚を選べ、ハーフ&ハーフにもクワトロにもしてくれるというので、今回は、鮪と金目鯛のハーフ&ハーフ(6500円)でお願いした。

蓋を開けると、魚の赤以外にも、きゅうりの緑、玉の黄色、どんこ椎茸の黒が目にも鮮やかに飛び込んでくる。鮪は2部位で楽しめ、赤身は漬けに、脂の乗った部位は炭の香りでさらに官能的な味わいに。

右側には静岡県稲取の脂の乗った金目鯛。皮目だけを炭で香りをつけ、脂のまろやかさが一層際立つ。

左から鮪のヅケ、中トロ、金目鯛の具材が盛られている。

店でいただくコースでも充実したつまみに定評がある心白、ちらしのほかにも、味噌汁と季節の一品が付くのが嬉しい。この日は海老の甘味が濃厚に広がる味噌汁、毛蟹がたっぷりと乗った冷製茶碗蒸しだった。

日頃から最高の食材を提供してくれる生産者との繋がりを大事にしている、大将の石田氏。

「自分のできることを最大限に発揮し、次の人にバトンを繋ぐ。それが自分達飲食店の姿であるべき」というスタンスで、店を休業した自粛期間中には、いつも贔屓にしている酒蔵や魚屋、海苔屋などと自分の客を繋いで、日本の食の循環を大切にしていた姿も印象的だった。

食材に対する敬意を小さな箱に詰め込んだちらし鮨は、大きな愛情の味さえ感じた。

鮨 心白(しんぱく)

undefined

undefined

undefined

次ページ:阿佐ヶ谷の焼肉の名店「サトブリ」の特選弁当の中身は?

next