CULTURE | 2020/04/28

英語コーチング「プログリット(PROGRIT)」で本当に英語力が上がるのか、体を張って確かめたい!(後編)

文:岩見旦 写真:赤井大祐
グローバル化が加速する日本において、英語をマスターするのはビジネスパーソンにとって必須条件...

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文:岩見旦 写真:赤井大祐

グローバル化が加速する日本において、英語をマスターするのはビジネスパーソンにとって必須条件。しかし、あまりに英語学習に関して情報が溢れすぎて、何から手をつければいいのか、分からない!ということで、短期間で圧倒的に英語力を伸ばす英語コーチングプログラム「プログリット」の門を叩いた。

果たして、受講期間3カ月でどれだけ英語力を伸ばせるのだろうか? 今回、取材を兼ねて挑戦させていただいた。

前編はこちら

TOEIC®500点台が、3カ月で750点を目指す

昨年11月、渋谷の喧騒から離れた場所にある「プログリット渋谷校」に足を運んだ。校舎の中は、木のぬくもりを感じられる居心地の良い空間だ。

プログリットでは、受講者の英語学習を二人三脚で徹底サポートしてくれる専属のコンサルタントが付き、3カ月間、毎週面談を実施。2020年4月現在は新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの面談を行っている。

私の担当は、コンサルタント歴1年半の橋本沙織さん。学生時代にオーストラリアやイギリスに留学経験があり、新卒で入社した企業でさまざまな国の人と触れ合う中で、実践的な英会話を身に付けたとのこと。

橋本さんから3カ月後の目標として掲げられたのはTOEIC®750点。特にリスニングを強化する。この直前に受けたTOEIC®テストでは500点台だった私にとって、果てしなく遠い目標のように感じられたが、「質の高い学習をしっかり時間を取って行えば、決して難しい点数ではない」と橋本さん。

そして、これから英語力を伸ばす秘伝のカリキュラムを伝授してもらった。英語力の成長は「学習生産性×投下時間」で決まるという、プログリットの虎の巻を明かす。

「学習生産性」科学的根拠に基づいた学習法

「学習生産性」を最大化すべく、行うべき科学的根拠に基づいた学習はこの5つだ。

まずは「シャドーイング」。英語の音声を聞きながら、少し遅れて同じように発音するトレーニングだ。TOEIC®公式問題集を使い、30秒〜50秒の音源を繰り返し発声。そして最後の1回をLINEで録音し、プログリット側に送付する。するとコンサルタントにチェックしてもらえ、間違っている発音はアドバイスがもらえる。翌日、そのポイントを修正し、再度シャドーイングするという流れだ。これによりリスニングで「音声知覚(聞いた単語が何であるのか理解するプロセス)」を自動化し、脳のワーキングメモリを「意味理解(単語がどういう意味なのかを把握するプロセス)」に回す効果がある。

「速読」では、約200〜400ワードの英文の載った市販の問題集を使用。音読やリスニングなどを20回ほど繰り返す。これで英文を後ろから訳す癖を直し、英語を英語の順番で素早く理解できるようにする。「意味理解」が強化でき、リーディングはもちろんリスニングのアップにもつながるトレーニングである。毎回リーディングの時間をストップウォッチで測定し、WPM(1分間で読める単語数)を割り出することで、自らの成長を可視化できる。

「文法」はまず中学英文法の参考書で基礎的な知識を身に着け、その後TOEIC®の問題集をひたすら解くトレーニングに突入。「単語」は市販の単語帳を使い、徹底的に暗記。2冊暗記すれば、TOEIC®で困ることはほぼ無いとのこと。

最後の「模試」は、土・日・祝日に実施。TOEIC®公式問題集を実践さながらに解いていく。どのパートをどれくらい解けたのか、リーディングは各パートどれだけの時間を掛けたか、事細かに報告する。自らの課題を割り出し、学習プランに反映してもらうという流れだ。

ちなみにプログリットでは個人のレベルや目的に応じた、個別カリキュラムをカスタマイズしているため、受講者全員がこのカリキュラムなわけではないということは頭に入れておいてほしい。

「投下時間」細かすぎるスケジュール管理

続いて「投下時間」を最大化すべく、実施することは予定を立てることだ。あまりにも当たり前のように思えるかもしれないが、プログリットではこの予定があまりにも具体的で細かすぎるのだ。何時から何時までどこの場所でどんな学習をするかを一週間ごとに決める。この予定をコンサルタントとGoogleスプレッドシートで共有し、その後実際に学習を行った時間を毎日記録する。細かく予定を立て、一週間後ちゃんとこなせたか振り返ることが、学習習慣を身につけるポイントだという。

さらに学習の開始と終了のタイミングで、リアルタイムにLINEで報告を行う。コンサルタントに学習の進捗を報告するとともに、気持ちの切り替えさせる効果もあるとのこと。

私の仕事の都合との兼ね合いなどを相談し、下記のようなスケジュールで学習することに。まず朝起きて1時間「シャドーイング」、そしてランチの後に20分間「文法」。帰宅時の電車の中で20分間「単語」。帰宅後、80分間「速読」。そして、休日はこれに2時間〜3時間「模試」を加える。

日々、英語力の成長を実感する3カ月間

面談の翌日から学習スタート。早速「シャドーイング」というハードルにぶち当たる。私がこれまで考えていたのと全く違うように、英語が発音されていることを思い知らされた。例えば、「recently」は「リーセントリー」ではなく「リーセンリー」、「and I」は「エンドアイ」ではなく「エナイ」といった感じだ。

そう、シャドーイングでは「音の連結」「音の消滅」「フラップのt」「弱形」といった音の変化を捉えることに、重点を置いている。特に私の場合、「フラップのt」は何度も何度も注意された。どうにかマスターしようと、通勤中もマスク越しにシャドーイングを行い、練習を重ねた。自分一人で勉強していたら、絶対に取り組んでいなかった学習法だろう。

シャドーイングの実際のフィードバック

プログリットを始めて1カ月経過した12月中旬、突然変化が起きた。今まで全く何を言っているのか分からなかったTOEIC®のリスニングが、意味が取れるようになった。文章全体が100%掴めるわけではないものの、質問で問われている部分の英文がググッと浮き出てくるように感じた。当初50点しか取れていなかったリスニングが、この時点で75点取れるようになった。

さらに1月初旬、「速読」の学習の進め方で悩んでいることを、面談で橋本さんに相談したところ、学習法を若干変更することに。1.25倍のスピードで文章をリスニングし、同時に読み進めるトレーニングを追加した。素早く読むよう背中を押されているような、今までに味わったことがない感覚だ。

このトレーニングが効果てきめん。1月中旬にリーディングで回答できる問題が激増した。当初リーディング問題100問中67問しか回答できていなかったのが、90問も答えられるようになった。もちろん点数も大幅にアップ。スピード勝負と言われるTOEIC®の全問回答まであと一息の域まで達した。

そして2月中旬、最後の面談では、最終目標としてのTOEIC®900点の獲得とアウトプットスキル向上のための、今後の学習プランをもらった。橋本さんから「3カ月間、お疲れ様でした。TOEIC®900点はもちろん、英語を使って今まで以上に活躍できると信じています!」とエールを頂いた。

プログリットを通じて、英語学習が好きになる

プログラム修了後、『公式TOEIC® Listening & Reading 問題集 1』を購入し、改めて自ら模擬試験を実施した。その結果、リスニングの正答数は84、リーディングの正答数は77で、参考スコアは705-865という成績を得た。750点という目標を概ね達成した。

このスコアを実現出来たのは間違いなく、コンサルタントである橋本さんの力添えのおかげだ。毎週の面談で、仕事や体調、睡眠時間との兼ね合いを相談し、どのように学習時間を割いていくか、解決策を提案していただいた。その結果、私は3カ月間で326時間も英語学習に時間を割けた。これを一人の意思で実現するのは、なかなか難しかっただろう。

そして、プログリットを経験して最も大きく変わった事は、英語学習が好きになったことだ。これまで毎日1時間の英語学習が苦痛でしかなかった私が、プログリットを受け、成績が上がるとともに、学習自体が楽しいものに変化していった。修了してから、しばらく経つが、今も学習は継続できている。

ただし、注意してもらいたいのは、プログリットは料金を支払えば、自動的に英語が喋れるようになるといった、魔法のようなサービスではないことだ。実際に行うのは、自習により日々英語力を少しずつ上げるという、ある意味地味な作業の繰り返しだ。プログリットを受講する上で、英語を身に着けたいという強い意志は不可欠だろう。

前回、岡田代表に取材した際、プログリットは何かしらの英語学習サービスを受けて成果が上がらなかった人がたどり着くケースが多いと伺った。しかし、私は英語を身に着けたいと考えている人は、出来る限り早くプログリットを受けるべきだと感じた。間違った英語学習にたくさんの時間を割いている人が、あまりにも多いのではないだろうか。プログリットは、大幅な時間のロスと挫折のリスクを回避出来ると身を以て体感した。現在、プログリットでは無料カウンセリングをオンラインで実施しているので、興味のある方はまず公式サイトにアクセスしてほしい。

来年に東京五輪が延期され、時間のある今こそ、世界中の人とコミュニケーションを取るため、英語学習に本腰を入れてみてはいかがだろうか。きっと新たな可能性が開けるに違いない。