LIFE STYLE | 2019/09/26

障害を抱えた子どもたちを勇気づけるため、白斑の男性が編んだ毛糸の人形がSNSで話題に

文:佐郷顕
色素細胞の異常で皮膚の一部が白く抜けてしまう病気、白斑。人口の1〜3%が患っているというこの病気は、健康上...

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文:佐郷顕

色素細胞の異常で皮膚の一部が白く抜けてしまう病気、白斑。人口の1〜3%が患っているというこの病気は、健康上の大きなリスクは無いものの、人目に触れる部分に症状が現れるため心理的ストレスにつながるケースも多い。

ブラジルで暮らす白斑を患う男性が行っている、同じ病気を持つ多くの子どもたちを勇気づけるユニークな活動がSNS上で話題を呼んでいる。

趣味で始めた人形作りが病気の子どもたちを勇気づける

現在64歳のジョアン・スタンガネッリ・ジュニアさんは38歳の時、白斑を発症。年齢を重ねるに連れ、その症状はより目立つようになった。

昨年、心臓病のため飲食業をセミリタイアしたジョアンさんは、アクティブな生活を送るために、妻のマリレナさんと一緒に新しい趣味を始めた。その趣味とは編み物。『BRIGHT SIDE』によると、最初は慣れないかぎ編みに苦戦したものの徐々にコツを掴んでいき、指先がリズムに乗って止まらなくなるほど夢中になったという。5日後には、最初に人形を編み始めた。

ある日、ジョアンさんは孫娘に自分のことをずっと思い出してもらいたいという思いで、白斑をあしらった人形を編んでプレゼントした。この体験から着想を得たジョアンさんは障害を抱えた子どもたちのために、白斑や車イス付きの人形を作るようになった。どのような身体であれ、自分は他の人と変わらない、立派な価値ある1人の人間なのだ、と子どもたちに伝えるために。

ジョアンさんは作った人形を自身のFacebookとInstagramに投稿し始めると、瞬く間に大きな反響を集めた。「私の息子は白斑を患っていて、子供の頃から誹謗中傷に耐えてきました。あなたの作品は彼のような子供たちにとって大きな励みになります!」「私の娘も白斑です。あなたの人形を彼女に見せるのが待ち遠しいです!同じ境遇にいる人たちがたくさんいるのだと彼女に知ってもらいたいです」など、多数の応援コメントが寄せられた。

白斑は個性。やりたいことをやるのが人生だ

編み物を続けたジョアンさんは初心者に見られる指の痛みもなくなり、今では生活のほとんどの時間で人形づくりに費やしているという。「白斑は美しいものです。それを貶す人たちによって私は傷ついています」とジョアンさんは語る。

また『BoredPanda』の取材に対し、ジョアンさんは「白斑があることによって一般的な外見とは異なって見えるかもしれません。でも、まずはそれを個性として受け入れて下さい。その上でやりたいことをやる。つまらない生き方をするには、人生は短すぎます」と、英国の元首相ベンジャミン・ディズレーリの言葉を引用して述べた。

病気や障害への心ない言葉や態度は、人々の無知が助長する。毛糸の人形を通じて、多くの子どもたちを笑顔にしたジョアンさんのアイデアに心からの拍手を送りたい。