1966年から続く、優しさと活力をもらえる町中華。その秘訣とエピソードを聞いた
原宿の中心にある東急プラザ「ハラカド」に集まる様々な方に、FMラジオ局 J-WAVEでナビゲーターを務める藤田琢己がインタビューするFINDERSの連載企画「ハラカドノカドデ」。
第9回目の登場は神宮前に本店を構え、ハラカド5Fに入る町中華の名店「紫金飯店」の寺沢さん。インタビューの様子は、PODCAST 番組でも公開されているので、合わせて楽しんでいただきたい。
-- 紫金飯店から寺沢さんにお話を伺います。
紫金飯店の寺沢です。よろしくお願いします。
-- 勤め始めて何年になるんですか?
もう30数年ですね。
-- お店そのものは1966年創業。
そうです。本店は六本木から始まりまして。
-- ハラカドからも近い神宮前に本店が来てからは?
あそこに来てからもう40年ぐらいでしょうね。
-- 先日食べさせていただいて、あんかけの…
マジですか!!ルースー麺ですかね!いやぁ、そう、自慢話になっちゃうんですけど(笑) ずっと桑田佳祐さんが食べてくださっていたんです。
-- ビクタースタジオが近いですもんね?
そうそう!いやだから本当すごいんですよ。
-- 何がすごいんですか?(笑)
最近で言えばミスチルの桜井さんが並んでいるようなお店なんですが、元々は六本木から始まって、青山、赤坂と移転して、バブルを経験して客足がその後パターンと(落ちて)六本木本店時代はテレ朝が庭みたいなものだったので、もうそれこそ数多の芸能人の方に足を運んでいただいて・・・
-- そこからまた口コミでお客さんがいくんでしょうね
いや実際そうなんですよ。矢沢永吉さんは信号待ちしてあるロールス・ロイスから「ププッ!」って(クラクションが鳴って)「ご苦労様」って言って
-- 本当ですか?矢沢さんですよ?!
いやあ、永ちゃんにご苦労様って声かけてもらえる
-- たまらないですね!
たまらないですね!
-- 愛されていますね!ただ利用されるんじゃなくて思わずそんなふうに言っちゃうぐらい。
うん。元々原宿店は、それこそ神宮前2丁目と千駄ヶ谷っていうのは服飾関係、洋服、の会社がいっぱいあって、そこでまたアパレルの方とのコラボとかっていうのももちろんありますけど、で、神宮球場、そして将棋会館…藤井聡太さんだわ。
-- はい!
勝負飯、いや、本当、勝負めしで何連勝とかってあったじゃないですか?それで出前に行くじゃないですか、届けに行く時、こんなに一般の人でフラッシュを浴びることはないだろうってくらいすごい…角を曲がった瞬間なんですよ。休憩明けでオーダーが入って行くんですよ、入り口付近に記者たちが20人はオーバーだな、でも15人以上いたんですよ。
-- すごい!
で、何を注文されたんですか?って聞かれるんですよ(笑)で、「ワンタンメンです」というと
(記者たちが)「おおぉぉ!!」って(笑)
いやどんな世界だよ「ワンタンメン」っていうだけで「おおぉぉ!!」ってなるのって(笑)まぁそういう意味で面白いいろんな経験させていただいていますね。
テレビの向こう側の世界を体験
-- 寺沢さんの思い出のハイライトが豪華すぎますね。
神宮球場行くじゃないすか、結構前ですけどクライマックスシリーズで、巨人対ヤクルト
-- はい。
大竹選手、広島から来た選手ですね。彼がなかなか出てこないんですよ。
シャワーを浴びちゃっていて、で目の前でそうそうたるメンバーとすれ違うんです!
それで阿部の打席を(施設内で)一緒に見ていたんです。その後大竹選手がバスタオル1枚姿で「すいません!」って言って出てきて。「いやこれすごいよな」って…それで家に帰ってスポーツニュース見て「この場所におれいたんだよなぁ!」って
-- テレビの向こう側の世界ですよね?
有難いことですね。いろんな経験させてもらっいてます。
-- その方々の胃袋を満たし、あの1曲のレコーディングの活力になり
いやそうですよ、なんて言うのでしょうか、嬉しいっていうか、そういう芸能人の方と接するっていうのもちろんそうですけど、テレビ局やビクタースタジオの人たちに届けるんですけど、みなさんそれを食べてから仕事じゃないですか?そこから頑張るんだろうなっていう、その活力になってもらえてるというのがやっぱ嬉しいっすね。
ランチの時とかもね、そこから仕事するんで。
-- なるほど。みんなもう無心にがっついているわけじゃないですか、そこが寺沢さやお店の皆さんの仕事場のピークですけど、この人たちはそのピークを迎えるためにここで食べてるって、ぐっときますね
いや手前味噌かもしんないすけど、紫金飯店でご飯を食べると元気になるって言ってくれるんですよ。それは嬉しいっすわ。
-- 僕もハラカドの上でご飯食べさせてもらって、体に馴染む味が、なんか奇抜で尖っていて印象的、というよりは「また明日もお願いします」みたいな。
そう!
-- ずっと自分の日常に寄り添ってくれていたかのような馴染む味だったんですよね。
嬉しいっす!!それ本当にねぇ、子供からお年寄りまで優しく安心して食べてもらって。
そんなそれこそ高級な中華は他に行ってもらって(笑)。心が温まるような…
-- それはやっぱり変わらないですか?もう58年。
いや、そうっすね。そこに至るまではいろいろな、昭和の職人っていうのは本当に頑固で(笑)
以下、ポッドキャスト本編に続く
寺沢さんの熱い思い、そして紫金飯店が地元原宿を始め全国から訪れるお客さんたちに支持される理由はポッドキャスト「ハラカドノカドデ」を聴いてください。
https://arrtsidecast.podcast.sonicbowl.cloud/podcast/harakadonokadode/episode/shikinhanten/
紫金飯店
渋谷区神宮前6-31-21
東急プラザ原宿「ハラカド」5F
営業時間:11:00-23:00(商業施設の営業時間に準じる)
TEL:03-6427-1966
公式サイト: https://harakado.tokyu-plaza.com/shop/detail.html?_id=22467
藤田琢己 公式Webサイト
https://takumifujita.net/
ハラカドに誕生したラジオ局 J-WAVEによる本格的な音声収録スタジオ
J-WAVE ARRTSIDE CAST
https://www.j-wave.co.jp/arrtsidecast/