CULTURE | 2019/09/13

妻に「ポン酢を買ってきて」と言われ、買ってきたら怒られた!ポン酢、紛らわしすぎる問題に議論紛糾

文:岩見旦
あなたの家の食卓にも使われているおなじみの調味料が今、SNS上で議論の俎上に挙げられている。
その調味料...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

文:岩見旦

あなたの家の食卓にも使われているおなじみの調味料が今、SNS上で議論の俎上に挙げられている。

その調味料とは、サラダや魚料理、肉料理に使われるあのポン酢だ。

ミツカン公式アカウントも反応

あるTwitterユーザーは9月8日、奥さんに「ポン酢を買ってきてね。間違えないでね」と頼まれた。言われた通り、そのTwitterユーザーはポン酢を購入し、自宅に持ち帰った。しかし、奥さんに「味ぽんで良かったのに。細かく説明しないと分からないのね」と大目玉を食らったという。

左が旦那さんが買ったポン酢で、右が奥さんが買ってきてほしかったポン酢だ。「理不尽だと思う」というコメントで締められたこの投稿は、現在1万7000件のリツイートを記録。「間違ってないと思う」「心中お察しします」など、共感のコメントが寄せられる一方、「ポン酢といったら味ぽんだと思う」「普段の食卓と献立を把握すべし」といった意見がも挙がった。

さらにこの盛り上がりに、あのミツカンの公式アカウントも反応。「実は『ポン酢』は、柑橘果汁を加えたお酢のことなんです!『ミツカン 味ぽん』は醤油を加えた“ぽん酢醤油”と言われるタイプの調味料なんです」と2つの違いを述べ、「『ミツカン ぽん酢』は、醤油の濃さを好みで調整できるので、減塩したい方にもおすすめです」とアピールした。

関西のスーパーはポン酢がたくさん

このポン酢を巡る議論に、参戦してきたのは関西人。「ポン酢買ってきて」とだけ言われても、どのポン酢を買っていいのか分からないと訴えた。

実は、関西のスーパーは関東よりずっと多くの種類のポン酢を揃えている。SNS上に挙がった関西のスーパーのポン酢コーナーの写真を見ると、定番のものからご当地のものまで、ありとあらゆる種類が並んでいることが分かる。

それもそのはず、ミツカンによると京阪神地区の1世帯あたりのポン酢購入量は関東地区の1.5倍、購入金額は1.7倍にも上る。関東でポン酢というと1種類しかない家庭がほとんどだが、関西では複数の種類のポン酢を料理によって使い分けたり、それぞれ好みのポン酢があったりするという。確かにこんな風土だと、ポン酢のお使いを頼まれた時、迷うのも頷ける。

ポン酢をポン図でプレゼン

議論が紛糾する中、ポン酢のポン図を作る強者まで登場。「味ポン酢(味ぽん)」は「酢酸(お酢)」「柑橘果汁」「調味料」の3つ掛け合わせとし、それぞれ2つを掛け合わせると「柑橘酢(ポン酢)」「調味酢(すし酢等)」「調味料入り柑橘果汁」が出来るとした。

改めて考えてみると、奥深いポン酢の世界。すべて同じに見えても、それぞれ強い個性があったり、そもそも別物だったりするようだ。とりあえず夫婦で話のネタにしてみてはいかがだろうか。