一年の始まりに、名画を「自分の言葉」で語るための新しい教養
2026年の元旦。新しい年の始まりに、これまでとは少し違う視点で教養を深めてみてはどうだろうか。名画を前にしたとき、「すごい」 とは感じても、なぜ評価されているのかを言葉にできない。そんな多くの人の実感に応える一冊が、『なぜ、これが名画なの?様式の歴史から読み解く』である。
累計10万部を突破した『絵を見る技術』から6年。本書は前作で提示された 「造形から読む」 視点をさらに進め、時代ごとに変化する 「スタイル(様式)」 に焦点を当てている。ルネサンス、バロック、ロココといった様式名は、美術史の知識としては知られていても、その違いを自分の目で説明するのは難しい。本書は、プロがなぜ 「◯世紀の××派らしい」 と見抜けるのか、その思考の筋道を丁寧に解き明かしていく。
核となる考え方は、西洋絵画史を貫く 「理性派」 と 「感性派」 という二つの系統である。永遠を描こうとするのか、一瞬を切り取ろうとするのか。理想を追うのか、現実に迫るのか。そうした価値観の違いが、構図や筆致、色彩にどのように表れるのかを知ることで、絵画は単なる鑑賞物から、時代の思想を語るメディアへと姿を変える。
スタイルを知ることは、知識を増やすこと以上に、絵と対話する力を養うことにつながる。贋作事件で知られるフェルメールを題材にした見極めの問いや、強烈な配色と人物表現から時代を推理する問題など、実践的な章も充実している。年の初めにこうした 「考えながら見る」 体験を重ねることは、日常のものの見方そのものを更新するきっかけにもなるだろう。
本書の刊行を記念し、SENQ六本木にて著者登壇イベントが開催される。テーマは 「様式( (スタイル) の歴史から読み解く」。紙面で提示された理性派と感性派の視点を、講演という形で立体的に体感できる内容だ。新年の学び始めとして、名画を見る目をアップデートする場となるに違いない。
イベントは、2026年1月19日(月)18時~20時、会場はSENQ六本木9階イベントスペース、参加費は3,500円(税込)。詳細・申し込みは以下のURLをチェックして欲しい。
『なぜ、これが名画なの?』出版記念 様式(スタイル)の歴史から読み解く
https://peatix.com/event/4723363/
美術史研究家。岡山県岡山市生まれ。2002年テキサス大学オースティン校美術史学科修士課程修了(MA)。専攻はメソポタミア美術で、トークン研究で知られるシュマント゠ベッセラに師事。2009年より「絵の見方は教えられるか?」というテーマに取り掛かり、2015年からビジネスパーソンの学習の場・麹町アカデミアで「絵を見る技術を学ぼう!」を不定期で開催。名画を自分の目で見る方法を広めることで、人々が自分の言葉で芸術や美について語れる世の中にするのが目標。著書に『絵を見る技術』(朝日出版社)等。『週刊文春』にて「名画レントゲン」を連載中。
『なぜ、これが名画なの?様式の歴史から読み解く』ホームページ
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255014067/
出版記念イベント詳細・申込
https://peatix.com/event/4723363/