参加費の全額が寄付される“走ることでつながる”一夜
レッドブル・ジャパン株式会社は、非営利の脊髄研究財団ウィングス・フォー・ライフ財団が主催する世界最大のチャリティーラン「Wings for Life World Run(ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン)」をサポートする。2026年大会は、5月10日(日)の日本時間20時に全世界で同時スタートする。
本イベントは、脊髄損傷の治療法発見を目的に毎年開催されており、参加費の100%が研究資金として寄付される。走る距離もスピードも自由で、初心者からプロランナー、車いすユーザーまで誰でも参加できる“インクルーシブなラン”として世界的な広がりを見せている。
「Wings for Life World Run」の最大の特徴は、ゴールラインが存在しないことだ。スタートから30分後、キャッチャーカーと呼ばれる追跡車が走り出し、追い抜かれた時点でレース終了となる。50歩でも、50kmでも、すべての参加者が“走りきった人”として称えられる。大会には、アプリを使ってどこからでも走れる「アプリラン」、その参加者が集まって走る「アプリランイベント」、そしてキャッチャーカーが登場する「フラッグシップラン」の3種類がある。日本国内ではスマートフォンアプリを利用して誰でも参加できる形式だ。
スポーツディレクターのコリン・ジャクソンは「全世界が同時に走る体験は感動的で、参加すること自体が希望になる」と語る。
2014年の初開催以来、191の国と地域から延べ187万人以上が参加し、累計6,053万ユーロ(約99億円)が寄付されてきた。2025年大会では170カ国から31万人以上が参加し、日本からは3,676人が走った。
日本公式アンバサダーには、車いすアイドルの猪狩ともか、車いすYouTuberの渋谷真子、元プロ野球選手の赤星憲広、コツメカワウソの妖精ちぃたん☆が参加。さらに、スキージャンプの小林陵侑やスノーボードの鬼塚雅など、レッドブル・アスリートたちも参加し、会場を盛り上げた。医師として働く屋代沙由未さん(国内女子1位・44.04km)は「医療現場だけでは解決できないこともある。このランが治療研究につながると思うと、それが大きなモチベーションになる」と語る。
ウィングス・フォー・ライフ財団は、2004年の設立以来、344件の研究プロジェクトを支援しており、現在も72件が進行中だ。最近では、テキサス大学マイケル・キルガード教授による「迷走神経刺激療法」が、脊髄損傷患者の手や腕の機能回復に有効であることが示された。この技術はFDAによる「ブレイクスルーデバイス」に認定され、実用化に向けた臨床試験が進められている。キルガード教授は「この研究は財団の支援なくして実現しなかった。私たちは希望の一歩を踏み出せた」と語っている。
2026年大会では、すでに日本を含む世界40か所でアプリランイベントの開催が決定している。東京、シドニー、香港、ザルツブルク、リマ、プラハなど、地球上のあらゆる地域が“ひとつのスタートライン”でつながる夜になる。「Wings for Life World Run 2026」は、脊髄損傷の治療研究を支援し、誰もが再び立ち上がるための希望を灯すチャリティーランだ。走ることが、未来を変える力になる。
Wings for Life World Run 2026
日時:2026年5月10日(日) 20:00スタート(日本時間)
会場:アプリラン/アプリランイベント(会場は後日発表)
参加資格:大会当日満16歳以上(ハンドバイク不可・生活用車いす可)
参加費:3,900円(税込) ※全額寄付
主催:Wings for Life World Run実行委員会
公式サイト
https://www.wingsforlifeworldrun.com