CULTURE | 2022/02/28

鉄腕アトムとNFTで地域創生!NOBORDER.z FZE(ノーボーダーズ)Founder/CEOのRIOさんにお話を伺いました【連載】NFTが起こすデジタルアートの流通革命(15)


足立 明穂
ITトレンド・ウォッチャー、キンドル作家
シリコンバレーで黎明期のインターネットに触れ、世界が変わる...

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「プロジェクトを進めること自体は、みなさん協力的。難しかったのは・・・」

手塚プロダクションやJ&J事業創造、そして地方自治体を巻き込んでのプロジェクトとなると、さぞかし大変だったのではないかとお伺いすると、「どこも協力的で、それ自体は特に困ることはなかった」との回答。

しかし、NOBORDER.z FZEとして難しかったのは、地方の名勝を紹介する写真に、2次元キャラクターの鉄腕アトムを重ねることだったそうです。風光明媚な風景写真に鉄腕アトムがいるということに違和感がないようにすることや、NFTゲームのトレーディングカードとして赤や青、緑といった色に意味があるので、一目で区別できるようにする必要があります。さらに、写真の風景がどこなのか特徴が分かるようにしないと地方創生に役立てることが難しくなります。これらのデザイン調整は試行錯誤して、かなり苦労して最終案を決めたとのことでした。

どうやってビジネスとして成立させていくのか?

とても面白いプロジェクトなのですが、このプロジェクトでどうやってビジネスとして利益を出していくのかが気になるところです。その点も、NOBORDER.z FZEのRIOさんに伺ったところ、予想外の回答でした。

「将来収益を想定したプロジェクトのため、現時点ではプロジェクト単体でのマネタイズが難しいことがよくありますが、我々は独自トークンを発行しているため自社の持分でキャッシュは確保できます。日本ではなかなかできないですが、ドバイを拠点としたグローバル企業だからこそ可能なビジネスだと考えています」

なぜドバイに会社があるのかと思ったのですが、これがその理由でした。今、ようやく国会議員の中にも、この辺の法律を変更し整備していかないと、日本からWEB3やブロックチェーンに関連する企業が海外に逃げ出すことを懸念して動き出しています。今回のようなプロジェクトは日本発では出てこなくなってしまうので、議員の方々には頑張ってほしいと思っています。

さて、最後に、今後の展開を伺ったところ、「まずは、鳥取県からスタートして、今もあちこちの地方自治体からお問い合わせをいただいているので、どんどん広げていきたいと思っています。NFTを活用して地方創生のお手伝いができればと思っています」とのことでした。

お話を伺って、日本を代表するキャラクター鉄腕アトムとNFTゲームが組み合わさり、そこに地方創生の仕掛けも組み合わさるというのは、NFTならではのコラボレーションであり日本国内だけでなく海外にまで広がっていくことを考えると、この先がとても楽しみになってきました。


※この記事を読んで興味を持たれた地方自治体の担当者がおられたら、下記までお問い合わせください(すでに多くの問い合わせが入っているそうですが、各地の自治体と協力していきたいそうです)。

問い合わせ先

株式会社J&J事業創造 開発本部
担当: 尾野 充彦
TEL : 03-3500-1691
Mail: mitsuhiko_ono@jjbd.jp

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