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阿曽山大噴火
芸人/裁判ウォッチャー
月曜日から金曜日の9時~5時で、裁判所に定期券で通う、裁判傍聴のプロ。裁判ウォッチャーとして、テレビ、ラジオのレギュラーや、雑誌、ウェブサイトでの連載を持つ。パチスロもすでにプロの域に達している。また、ファッションにも独自のポリシーを持ち、“男のスカート”にこだわっている。
マッチングアプリで知り合った男性経由で2年前に覚せい剤を初使用
「被告人の名前は出さずに、A・B・C…とアルファベットにしてくださいと言われてスタートしたこの連載も早いもので2年半。アルファベットがZまで到達したので、またAに戻ります。同じAでも第1回に書いた盗撮ハンターとは別の被告人なので、ご注意を。
罪名 覚せい剤取締法違反、麻薬及び構成審薬取締法違反
A被告人 セクシー女優(22)
起訴されたのは2つ。1つ目は、今年9月20日にA被告人の友人宅で覚せい剤とコカインを使用した件。2つ目は、同じ日にA被告人の自宅で覚せい剤0.646gとコカイン0.177gを所持した件。
検察官の冒頭陳述によると、A被告人は高校卒業後に芸能活動を始め、大学を中退してからは女優として活動していたという。
A被告人は2019年10月に覚せい剤を初使用、今年の9月16日には知人から覚せい剤を購入し、9月20日に別の知人男性宅へ行って使用したという。その知人男性が新宿歌舞伎町にコカインを買いに行くというので、ついでに購入を依頼して、その後一緒にコカインを使用。A被告人は残ったコカインと覚せい剤を持って男性宅を出て、自宅に戻ったところで警察官がやってきて、逮捕されたという流れになります。
取り調べに対して、A被告人は「2019年10月にマッチングアプリで知り合った男性に勧められて覚せい剤を使った。今回所持していた覚せい剤はジミーという外国人男性から1袋2万円で、3袋6万円分を買った。ジミーからは去年の秋から買うようになっていた。今回一緒に使用していた男性は薬物仲間」と供述したそうです。
最終的には本人の意志だけど、悪い人に誘われてズルズルとやめられなくなったというよくあるパターンのようですね。
法廷には男性が情状証人として出廷です。
弁護人「被告人との関係は?」
証人「友人の知り合いで何度か食事しました」
弁護人「ご自身の立場もあるのになぜ証言台に立とうと思ったんですか?」
証人「再犯する人は周りに支える人がいないと思っていて、自分ができるなら証言しようと」
弁護人「再犯しないためには何をしますか?」
証人「一人で悩まないで、メールでいいから相談して欲しいです」
弁護人「良き相談相手になると」
この方を悪く言う気はないんだけど、親が出廷して監督を約束するってのが王道パターンなので、関係性が薄すぎる気が。その感情は検察官も抱いていたようで、
検察官「被告人とはいつからの知り合い?」
証人「半年前ですかね」
検察官「何度か食事って言ってましたが、何回ですか?」
証人「3回ですね」
やっぱり情状証人としては頼りないような。友達の友達で3回しか会っていないのに、自分の味方になってくれるというのは心強いかもしれませんね。逆にアリな情状証人なんでしょう、珍しいパターンですが。
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