CULTURE | 2021/11/27

NFTはメタバースで必須の技術に。デジタル空間における個性と所有【連載】NFTが起こすデジタルアートの流通革命(11)

Photo by Shutterstock
おかげさまで拙著「だれにでもわかるNFTの解説書」(ライブ・パブリッシング...

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メタバースが広がるとアイテムの「輸出・輸入」が起きてくる

メタバースは何もMetaが運営するサービスだけではありません。さまざまな企業がサービスを展開し、来年以降は雨後の筍のようにボコボコとメタバース・サービスが立ち上がってくるでしょう。そして、複数のメタバースにアカウントを持って利用する人たちが増えていきます。今のSNSでTwitter、LINE、Instagram、Facebookなどいろいろなサービスを使っているのと同じようになってきます。

そして、複数のSNSを使うときに、Instagramで投稿した内容をTwitterで拡散するといったように、メタバース内のアイテムも別のメタバースでも利用するといったことが起きてきます。現実世界で考えると、日本で買った着物をアメリカでも着るようなことになります。特にお気に入りのアイテムや自分のシンボルとして使っているようなアイテムになれば、どのメタバースでも使いたくなりますよね。

こうなってくると、メタバース間でのアイテムをやりとりする「輸出・輸入」のような新たな経済活動が起きてくるようになると想像できます。

メタバースでは所有欲が刺激されNFT化が進む

今の世の中の消費行動を見ていると若い人ほど多く所有するよりもシェアリング・エコノミーと言われるように、さまざまなモノを共有したり、メルカリで売買してリユースしたりするようになってきています。周囲の人が持っているから自分も欲しいといった消費ではなく、本当に自分にとって価値のあるモノを求めていく消費です。

面白いことに、SNSのような他の人と同じように見えしまうデジタル空間では他人との差別化をするためにアイコンやニックネーム、アップする画像など実にコダワリが出てきます。これがメタバースになると初期値のアバターで使う人などまずいなくなり、個性を出すためにさまざまなアイテムを使うようになります。メタバース内であればデータだけなので保存するにも物理的な場所は必要ないので、次々と新しいアイテムを手に入れるようになるでしょう。

リアルの世界では、モノを所有しない方向に向かっているのですが、メタバースが広がっていくと、デジタルのアイテムは膨大に消費されていく世界になっていくに違いありません。また、そこでのアイテムの作者や所有者を明確にするためにもNFTが重要な位置づけになっていくでしょう。こういった変化にいち早く気が付いて対応していく企業が、新たな世界の巨大企業に成長していくのではないでしょうか。


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