EVENT | 2021/11/18

「儲け話先行のNFTバブル」が終わってからが本番。Web3に向け泥臭く分散型カルチャーを広める和らしべ

「法定通貨だけに依存しない経済圏を創る」をビジョンに掲げ、ブロックチェーンやIPFSなどWeb3と既存のWeb技術を統合...

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ブロックチェーンが浸透するには泥臭い布教活動が必要

―― まだ多くの人は分散型ウォレットの入手方法やNFTの買い方が分かりませんし、暗号通貨に親しくないはずです。法定通貨に頼らず暗号通貨だけで暮らしていけるような世界というのはどうやって訪れると思いますか?

井元:いかに多くのユーザーの方がMetaMaskのような分散型ウォレットを持つかが、非常に鍵になってくると思っています。とはいえ暗号通貨やトークンを持っているだけで生活できるというのは、すぐには実現できないのではないでしょうか。

現在、暗号通貨を持っているのは個人投資家やエンジニアなどCryptoの世界の方が活躍できる方が多い状態だと思います。そういった人たちが本業の仕事などを通じて法定通貨(円・ドルなど)ももらいながら、Cryptoの世界でも経済的に豊かにできるのではないか、避難場所としての経済圏をつくれないかというのが最初の僕の着眼点です。

―― どうやったらキャズムを超えて暗号通貨や分散型ウォレットが一般層まで広がっていくと思われますか?

井元:PayPayさんのやり方をすごく参考にしています。結局、一人ひとりレクチャーしていくしかないと思っているんです。地味ですけれども、地べたをはいずりばっても皆さんにお伝えしていく、エバンジェリスト的に普及させていく。それを誰かがやるしかないと思っています。

HiÐΞはブログプラットフォームで投げ銭ができますが、裏の仕組みはブロックチェーンそのものなんです。ブロックチェーンは送金の仕組みを含みます。HiÐΞの記事はNFT化することもできますし、Open Seaにつなげて自分のサムネイル画像を売ることもできるようになっています。

これからは多くのブロックチェーン企業の方々と連携して、HiÐΞの中で分散型ウォレットなどの教育ツールをサービスとして提供していく予定です。私たちだけがレクチャーするのではなくて、体験した人は次に違う人にレクチャーすると報酬がもらえるようにもしていけたらと思っています。

こうした取り組みが進めば、5年以内にはより分散型ウォレットは浸透するのではないかと思っています。

―― HiÐΞによって暗号資産を使いながら学べるユーザーが増えていくといいですね。

井元:そうですね。ブロックチェーン一番の良さは透明性です。どこからどこに送金されたかが分かる。セキュリティをブロックチェーンに任せることができるので、運用コストもサービスコストもとんでもなく安くなる。

和らしべ自身が、三人体制で投げ銭機能を実装して運用できています。ただブロックチェーンがうまく社会に浸透していくには、ユーザーが増えないことにはなかなか難しい。

HiÐΞのようなコミュニティを活用して、体験会を行った者と体験した人がそれぞれトークンをもらえるような仕組みとか、キャッシュでもいいのでインセンティブを与えながら、どんどん使ってくれる方を増やしていく。そうやってブロックチェーン自体と、MetaMaskのような分散型ウォレットをまず広げていくことが重要かなと思っています。

キャズムを超えないと、ステーブルコインも流行らないと思うんです。

ステーブルコインは日本の法律と投げ銭文化になじんだ

―― 前半でお話のあったJPYCについてはFINDERSでも取材させていただきましたが、ステーブルコインについて教えていただけますか。

井元: 価格が変動しやすい暗号通貨を法定通貨やほかの市場の値と連動させてある程度安定化させ、モノやサービスを購入する際に暗号通貨を利用しやすいようにするのがステープルコインです。JPYCさんは日本円と一対一で価格推移する「JPYC」というステーブルコインを発行されていますね。海外ではステーブルコインというと暗号通貨の一種といわれていますが、日本では実験的に発行されているものを覗いて法的にステーブルコインを暗号通貨にすることはできない状況になっています。

そこでJPYCさんは前払式支払手段という、資金決済法の中で発行されています。HiÐΞでも、ステーブルコインが投げ銭として使えるようになっています。

―― ステーブルコインが支持される理由は何でしょうか。

井元:海外でステーブルコインは暗号通貨の利益を確定させる時によく使われています。Ethereum(イーサリアム)で投げ銭するサービスがありますが、あまり使われなかった。持っていると値段が上がるので投げ銭したくないという人が多いんです。でもステーブルだと価値が安定しているので投げ銭しやすいんですね。

分散型の世界に、HiÐΞを通じて来てほしい

―― HiÐΞを使っているユーザーは現在どのぐらいですか。

井元:トータルでログインしていただいているユーザーは、記事を書かない読者も含めて1700弱です。来年には、10万人を超えたいと思っています。

そんなに簡単ではないと思っていますが、トークンインセンティブや教育ツール、体験会イベントをどんどん打っていこうと取り組んでいます。

―― 最後にHiÐΞを使いたいと思っている方、この記事を読んでHiÐΞに興味を持たれた方にお願いします。

井元:HiÐΞの名前の由来は「Hi, ÐΞcentralization !(decentralization=分散化、脱中央集権)」という意味を込めています。分散型の世界に、HiÐΞを通じて来てほしいというのが、まず皆さんにお伝えしたいメッセージです。

HiÐΞは無料で記事を書いて投げ銭をもらえて、その投げ銭を使って次はDeFiの仕組みを体験してみようとか、NFTの発行を体験してみようということができます。ノーリスクで最近はやりのNFT、DeFiの世界を体験することができます。近々、体験イベントやプログラムを発表していきたいと思っています。ビジネスプランの準備も進めていますので、ぜひお気軽にお越しいただけたらと思っています。


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