構成:舩岡 花奈(FINDERS編集部)
さまざまなクリエイターの方々の睡眠事情を伺い、クリエイターにとってのよりよい働き方を見つけていくシリーズ「働くみんなの睡眠事情」。
第3回に登場いただくのは、よりデザイン代表を務めるデザイナーの吉竹遼さんです。
吉竹遼
よりデザイン
フェンリル株式会社にてスマートフォンアプリの企画・UIデザインに従事後、STANDARDへ参画。UIデザインを中心に、新規事業の立ち上げ・既存事業の改善などを支援。2018年に よりデザイン として独立後、THE GUILDにパートナーとして参画。近著に『はじめてのUIデザイン 改訂版』(共著)など。東洋美術学校 非常勤講師。
寝食忘れるくらいの仕事なら、徹夜しても納得できる
―― 1日の睡眠に関するスケジュールを教えてください。
吉竹:大体、午前1時〜2時の間に就寝して、8時〜10時の間に起床します。仕事のスケジュールにもよるんですが、一緒に暮らしている猫に強制的に起こされることもあります(笑)。
―― 就寝に関して、最近使っている/気に入っている寝具やアイテムがあれば教えてください。もしくは欠かせない習慣があれば教えてください。
吉竹:睡眠トラッカーとしてXiaomiの「Mi Smart Band 5」を装着しています。睡眠記録自体は6〜7年前から習慣付けていて、記録自体が楽しみになっている側面がありますね。たとえば、長い夢を見たあとに起床したときは「きっと直前までレム睡眠が続いてたんだろうな」とワクワクしながらログを確認しています。
それと就寝前に「チルアウト スリープショット」というドリンクを飲むようにしています。自分の場合は飲むと眠気がやってきて寝付きがよくなります。ただ最近は体が慣れてしまったのかあまり眠くならなくなってきました…。
あとはアイテムではありませんがYouTubeでASMRを就寝前に聴いています。最近はそれにiOSのバックグラウンドサウンドでダークノイズを重ねがけしています。
―― これまで、睡眠の習慣を大きく変えたことはありますか?そのきっかけや、その後の仕事や生活への影響がどのようなものになったか教えてください。
吉竹:いちばん大きかったのは、やはりコロナ禍が始まってからでしょうか。もともと独立する前もした後もクライアントのオフィスに出向いて一緒に仕事をするスタイルだったのですが、リモートワークが普及してからは早起きして電車に乗る機会もなくなったので、起床時間にゆとりが持てるようになりました。猫が毎朝「ひざに乗せろ!」とリクエストしてくるのをコロナ禍前は「そろそろ出なくちゃいけないんだよ〜」と泣く泣く断っていたのですが、今は一緒の時間をゆっくりすごせるのが何よりも大きな変化ですね。
―― 仕事と睡眠のバランス、優先順位に関して、どのようにお考えでしょうか?
吉竹:そのときの仕事との向き合い方によって変わるのではないでしょうか。もし寝食を忘れるくらい楽しいと思える仕事なら、翌日のパフォーマンスを犠牲にして朝までやっていても、それは納得できる優先順位だと思います。もちろんそれが毎日続くのは良い影響とは言えないですが。計画的に無茶ができる、くらいがいいバランスなのかもしれません。
ただ、あくまで自分が個人事業主だから言えることで、会社勤めの方などは所属会社や周囲の環境によると思います。自分の意思で納得した選択かどうか、あるいは自分以外の人から納得してもらえる選択かどうか、が大事ではないでしょうか。