Go To Eatキャンペーンも始まり少しだけ活気づいてきた飲食業界。
安心して遠出をするのはもう少し先になりそうだが、レストランのテイクアウトで旅行気分を味わうのならストレスフリーで楽しめる。
今回は、香港のB級ソウルフードを高級広東料理店が丼として提供する・虎ノ門「香港焼味酒家 赤坂璃宮」、エチオピアのお祝い料理を気軽にトライできる・赤坂「サファリアフリカンレストランバー」を紹介しよう。
アジアからアフリカまで、テイクアウトでいざ味覚旅行へ!
チェリー先生
食べ歩き部・部長
東京生まれ東京育ち。10代では外食好きな家族と、20代では目上の方々にあまたの東京レストランガイドをしていただき、30代以降は自分で開拓するのが楽しくなり、あらゆるスタイルの「外食」を楽しんできたグルメ女。プロならではのこだわりが見える瞬間、女王様気分を味わえる接客、味というよりも人に惹かれる瞬間などに魅力を見出し、レストランの楽しみ方を広げている。
東京・虎ノ門「香港焼味酒家 赤坂璃宮」の「五種焼味盛合せ」2,500円
盛り付け例。ボリュームもたっぷり!
ローストダックが店先に吊り下がっている焼物専門店・燒臘飯店は、香港のどの街角でも見かけるB級飯の定番だ。
日本ではなかなかお目にかかることができなかったのだが、今年オープンした虎ノ門ヒルズの「虎ノ門横丁」に、あの広東料理の名店「赤坂離宮」が焼物専門店を出して話題になっている。
燒臘飯とは、チャーシューやローストダックなどさまざまな肉が乗った丼のことで、香港のソウルフードとも言えるB級飯。そんな屋台や食堂でも食べられているメニューなのだが、赤坂離宮の手にかかるとこうも昇華するのかと舌を巻いた。
「五種焼味盛合せ」は、 腸詰めの焼き物、香港風蒸し鶏、広東風ローストダック、釜焼きチャーシュー、香港焼き豚の5種類の肉が乗っている。
生姜とねぎの薬味が乗った蒸し鶏は、プルプルの皮も美味しく、噛むたびに肉汁が広がる。分厚く切られた香港焼き豚も捨てがたく、揚げたようにクリスピーで、口の中でパリパリと音を立てるのが快感だ。
塊肉で旨味を閉じ込めて作られたからこそ、シンプルだがパワーを感じる仕上がりになっている。
正直、本場香港の物よりも八角は控えめで、上品な味付けだ。
かと言って、物足りないわけではなく、あえてB級グルメのメニューに挑み、極め付けの「燒臘飯」を提供するところに高級店の底力を感じた。
9月からボリュームが1.5倍になったことで値段も上がってしまったのが残念ではあるが、ローストダックや腸詰など単品の持ち帰りもできるので、酒の肴として楽しむのもお勧め。
赤坂離宮のこの究極の焼き物と、本場のジャンクな燒臘飯と食べ比べをしたいところだが、香港に気軽に遊びに行ける日が来るまでもう少し時間がかかりそうだ。
今は日本のグルメを堪能し、お楽しみは少し先まで取って置くことにしよう。
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