2年間ホームレスだったカラヤさん
しかし、なぜカラヤさんはこんなに喜んだのだろうか? 実はカラヤさん、2年間もホームレス状態だったのだ。新型コロナウイルスの影響で仕事も失い、途方に暮れていた矢先の出来事だったという。カラヤさんは「スペンスさんはご存じなかったと思いますが、私が多くのことに直面していた中で、このチャンスと機会を与えてくれたんです」とその喜びを伝えている。
その後2人はアメリカで人気のトークショー『エレンの部屋』にも出演。まだ雇用されると決まっていない段階にもかかわらず歓喜のダンスをしたことについて、カラヤさんは「まだ(採用されたとは)言われていないけど、『仕事ができる、仕事ができる!』と思ったら大興奮しました」とスペンスさんとの面接を振り返った。
さらに、面接時は適切な靴がなかったためスリッパで訪れていたことを明かした。身なりがおかしいので帰されるかと思ったが、スペンスさんは「どうぞ入って」と優しく迎え入れてくれたという。スペンスさんは「私は誰かを非難するためにここにいるわけではないので」「私の母や祖母はいつも『誰かを非難してはならない。人々がどのようなことを経験しているか、すべてを知っているわけではない』と教えてくれていた」と話した。
カラヤさんは視聴者に向けて「あなたが辛い状況の中にいるのは、諦めていいという意味ではない。そんな人生の中でもまだダンスはできる(笑)。それに誰も見ていないと思って行動できる。そして約束するわ、誰かがちゃんとあなたを見ている。あなたなら大丈夫」とメッセージを伝えた。
『米国労働統計局』の調査によると、9月のアメリカ国内の失業率は7.9%。失業者数は1260万人に達した。世界が苦しみと逆境にもがく中、カラヤさんの前向きな姿勢は、多くの人を勇気づけたに違いない。