LIFE STYLE | 2020/10/02

実は感染リスクが高い公衆トイレで、新型コロナから我が身を守る7カ条

Photo By Shutterstock
文:滝水瞳
世界で未だ猛威を振るう新型コロナウイルス。引き続きさまざまな...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

公衆トイレに携帯電話を持っていくべからず

公衆トイレでの感染リスクを懸念し、AARPは米アリゾナ大学のウイルス学教授チャールズ・ゲルバ氏ら専門家などの意見をふまえ、以下のような重要点を挙げた。

1.外出する前に自宅のトイレを使う
公衆トイレをなるべく使わないよう、まずは自宅のトイレを使うべきだろう。ただ、米マウントサイナイ医科大学の老年医学教授である、ロザンヌ・ライプツィヒ氏によれば、膀胱の筋肉は年齢とともに弱くなる傾向があるため、高齢になるほどトイレに行く間隔も短くなり、尿失禁や前立腺の問題が発生する可能性が高くなるという。

2.個室でもマスクを着用する
公衆トイレ内に人がいない場合でもマスクを身につけることが大切。トイレが十分に換気されていることを確認することも重要だ。換気はファンの音が聞こえるかどうかで確認できる。ゲルバ氏によると、換気の良いトイレであればエアロゾルの粒子は速く移動し、長く浮遊することは少ないという。

3.入る際に消毒スプレーを使用する
米ランゴーン医療センターの臨床教授であるフィリップ・ティエノ氏によれば、トイレの便座だけでなく、個室の空気中にエチルアルコールやライゾールなどの消毒剤を噴霧することが効果的だという。新型コロナウイルスは空気中に数時間浮遊し続けることがあるため、理想としては個室に入る数分前に噴霧できるとよい。

4. 流した後、すぐに退出する
特に蓋のない公衆トイレの場合は、すぐに退出できるようにあらかじめ準備を整えておく。紙の便座シートは新型コロナウイルスに効果があるかどうか明らかにされていない。ゲルバ氏によれば臀部から感染した症例は今のところ報告されていないという。 

5. 手指消毒剤で効果を上げる
ゲルバ氏は石鹸で手を洗った後でも、手指消毒剤を使うよう推奨している。ドアノブ、蛇口、ゴミ箱などの手が触れやすい面に触れた際は、再塗布するとさらなる感染予防効果が期待される。

6. 熱風のハンドドライヤーをやめる
学術誌『Applied and Environmental Microbiology』に掲載された2018年の研究で、熱風のハンドドライヤーは潜在的に細菌を広げる可能性があることが指摘された。代わりに使い捨てのペーパータオルを使うのも手だ。

7. トイレにいる滞在時間を減らす
米国人の約75%がトイレで携帯電話を使用しているという過去の調査もある。トイレでゆっくり過ごしたい人は多いようだが、特に公衆トイレの場合は携帯を見るなどの行為をやめ、可能な限り早めに退出することが肝心だ。

前述した予防法は新型コロナウイルスだけでなく、ノロウイルスや大腸菌などの感染防止にも役立つとゲルバ氏は助言している。毎日を健やかに過ごすためにも日頃からの習慣を大切にしたい。


prev