EVENT | 2020/09/14

自らの年収は9割減、もっとも低賃金の従業員の年収を倍にしたら、業績が3倍に。労働者思いのCEOに絶賛の嵐

Photo by Shutterstock
文:FINDERS編集部
新型コロナウイルスの影響でさまざまなビジネスが...

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CEOの年収を9割カットし、社員の年収を2倍にした結果は……!?

プライス氏は、2015年に従業員の最低賃金を約743万円と高い水準に設定。それを始めた時、フェイスブックで約300万人から「バカな社会主義者だ」と叩かれたという。

プライス氏は会社に300万ドルを投入し、CEOの自分の給料を94%カットしたほか、自宅を抵当に入れた。

しかし、世間の穿った見方に反し、それからGravity Payments社の事業は3倍に拡大。赤ちゃんのいるスタッフが10倍に増えて、従業員の70%が借金を返済できたとSNSで投稿すると、多くの反響があった。

ダン・プライス氏のTwitterより。

プライス氏の投稿にある、「従業員は経費ではありません。彼らは資産です」「彼らをあなたの会社に利益をもたらす人として扱えば、あなたはそれを理解するでしょう」というコメントからも、働く人を大事にするスタンスが伺える。

ダン・プライス氏のTwitterより。

プライス氏の事例は、「低賃金労働者の賃金を2倍にし、結果として収益を3倍にしたCEO」として、ハーバードビジネススクールの成功事例として扱われているという。

今や企業のあり方として、利益の追求だけでなく、社会へのインパクトや関わる人すべてを巻き込んだ好循環が問われている。

今後のプライス氏率いるGravity Payments社の株価や動向にも注目したい。


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