文:滝水瞳
ふと自分が周りより劣っていると嘆いたり、失敗したりして思うようにならずネガティブになることはないだろうか。
今、そんな逆境に立つ人々に勇気を与える8歳の少女を紹介したい。
1歳半で体操をスタート。制限を設けず、育てた両親
米国オハイオ州ゼーンズビルに住むペイジ・カレンディンちゃん(8歳)は、生まれつき両脚がない。しかし、その姿は脚がないとは思えないほどしなやかで、通っている地元の体操クラブでは、軽々と体を揺らし鉄棒で回ったり、平均台で倒立の技を魅せたりしている。
ペイジちゃんは「他のスポーツだと難しい場合があるけれど、器械体操なら自分に合っています。長く続け、何度も進み続けてまた立ち向かうんです」「最初は大変だったけど、コツをつかんで良くなり、その後うまくいかないこともあるけれど、さらに乗り越えてより良くなる。そして宙返りが得意になっていく。それがとっても楽しいです」と『Ruptly』に語っている。
彼女の両親、ショーンさんとハイジさんは、ペイジちゃんが生まれてきた時から他の子どもたちと同じように接することにし、ペイジちゃんに制限を設けないと決めたという。上半身を強くさせようと、わずか1歳半から体操クラブに通わせ始めた。1歳半といえば、平均的な健常者でもやっと1人で歩けるようになったり、駆け足ができ始めたりするくらいの年齢だ。ハイジさんが体操クラブに電話をかけ「娘に脚がないのですが、参加できますか?」と尋ねたところクラブ側は「もちろんです、連れてきてください」と好意的に受け入れたとのこと。
父親のショーンさんによれば、ペイジちゃんは生まれたときから脚がないため、自身に障害があるという認識がないまま成長している。地元テレビ局『ABC6』のインタビューに対し「ペイジ自身が現状の環境に適応する方法を学んでほしいと思っています」とショーンさんは伝えている。