文:岩見旦
突然体調が悪くなった時、まずどんな病気が調べるため、Googleで検索するという人も多いだろう。
しかし、そんな何気ない行動に警鐘を鳴らす、スウェーデンのミュージシャンの楽曲がSNS上で話題となっている。
『咳』と『病気』でググれば、お前はすでに結核だ
スウェーデン人のヘンリック・ワイドグレンさんは、耳鼻咽喉科の医師として働く傍ら、ミュージシャンとしても活動している。これまでスウェーデン語でアルバムを4枚リリースし、昨年は初めて英語でアルバムを出した。
ワイドグレンさんの歌う楽曲は、医者なだけあってテーマが医療。「ER(救急治療室)からのテキストメッセージ」「統計的に重要なラブソング」「赤ちゃんの作り方」といったユニークなタイトルの楽曲が並ぶ。
そんな中、今SNSで注目を集めている楽曲がこちら。亡くなる直前の父親から、子どもに最期のアドバイスを残しているという設定で、タイトルは「絶対症状でググるな」だ。
症状で検索するとすべてが重症のサインとして書かれているので、ネット上の医療情報をむやみに信じて落ち込んだりしないようにと注意を促す内容になっている。この風刺的でコミカルな歌詞をキャッチーな音楽に乗せて、抜群の歌唱力で歌い上げた。
ワイドグレンさんは、『BOOM』の取材に、「Googleは素晴らしいツールです」「症状をググって早めに私のところに来た患者さんがたくさんいます」と称賛する一方、「Googleはあなたに最悪の情報も提供します。症状をググったために病気だと心配した健康な人に会ってきました」と述べた。
あるTwitterユーザーが8月14日、ワイドグレンさんのこの曲を「歌詞が面白すぎる。そして普通に歌が上手い」と紹介すると、またたく間に拡散され、現在4万8000件のリツイートを獲得。「まさにこの通り!」「スウェーデン版顔だしGReeeeN」「ネタとしても教訓としてもいいセンスの歌詞だった」などのコメントが寄せられている。
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新型コロナウイルス目線の楽曲も必聴!
ワイドグレンさんは、今年の3月に「I Am Corona」という楽曲を発表。「私はコロナ、コ。コ・コロナ!」と、新型コロナウイルス目線のご機嫌なポップチューンだ。こちらも必聴だ。
2016年末、DeNAの医療情報サイト「WELQ」は素人ライターによる裏付けのない医療記事を大量生産したことが発覚し炎上。社会問題に発展した。しかし、現在もなおネット上には誤った医療情報が溢れている。インターネットはあらゆる人が投稿することが出来ることを考慮に入れ、体調が悪くなった際は専門家に直接相談することをすすめたい。