LIFE STYLE | 2021/08/06

大気中から飲料水を、電力不要で作り出す画期的な装置を開発。水資源不足の解決に期待

ETH Zurich / Iwan Hachler
文:岩見旦

人口増加と気候変動により、水資源不足が世界的に深...

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理論上の最大値の水を集めることに成功

研究チームによる実験ではガラス板の面積1平方フィート(約1平方メートル)あたり、1時間で最大0.53デシリットルの水を集めたとのこと。論文の著者のひとりである同大学のイワン・ヘクラー氏は「理論上の最大値である0.6デシリットルに近く、この数値を超えることは不可能です」と語った。また、構造がシンプルであることから、近い将来このような装置をいくつか連結し、農業に利用されることになるだろうと見解を述べた。

国連ミレニアム開発目標2015報告書によると、2015年時点で推定6億6300万人が安全な水を手に入れられない環境にいるという。汚れた水を飲まなければならず、多くの子どもたちが命を落としている。技術革新により、これらの問題が一日でも早く解決してほしい。


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