CULTURE | 2021/06/11

スカートを履いて教壇に立つ男性教師がスペインで続出。その理由に考えさせられる

文:角谷剛
「男らしさ」「女らしさ」といったジェンダーに基づくイメージは、意図的にではなくむしろ無自覚的に私たちに刷り...

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文:角谷剛

「男らしさ」「女らしさ」といったジェンダーに基づくイメージは、意図的にではなくむしろ無自覚的に私たちに刷り込まれているのではないだろうか。

今スペインでは、そんな凝り固まった考えに抗議した男子生徒と教師たちの行動が注目を集めている。

15歳少年、スカートを履いて抗議も退学処分に

スペイン・バスク州ビルバオに住む男子生徒のミケル・ゴメス君(15歳)は昨年10月、スカートを履いて学校に登校した。スペインの新聞『El Pais』によると、ゴメス君はフェミニストやトランスジェンダーたちへの連帯を呼び掛けるため、このような行動に出たという。

しかし、ゴメス君が通っていた学校はこの行動を理解も容認もしなかった。ゴメス君に退学処分を下しただけではなく、精神的な問題があるとして、神経科医を紹介しようとしたのだ。

ゴメス君は自身のTikTokに、この学校側の対応に抗議する動画を投稿すると、現在まで58万件の「いいね」を獲得。11月4日には数百人の男子生徒がスカートを履いて登校したり、教師がスカートを履いて連帯を示すなど、ジェンダーに基づく服装の是非を問う議論がスペイン全土に巻き起った。

次ページ:連帯への行動を起こし始めた教師たち

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