CULTURE | 2021/05/25

「日本の気候変動対策」は不十分?EUの政策と比べて見える現在地【連載】オランダ発スロージャーナリズム(34)

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5月10日の日経新聞に「ドイツ、緑の党が支持率首位 二大政党は後退」という...

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オランダではEVがマーケット席巻中

オランダ企業庁の発表資料「Electric Vehicles Statistics in the Netherlands」より、自動車の新規登録台数に占めるEVの割合

そして、ヨーロッパというか、特にオランダや一部北欧の国においてEV(電気自動車)は、このコロナ禍でかなり市民権を得たようにも感じます。オランダ企業庁の発表資料「Electric Vehicles Statistics in the Netherlands」によると、2020年に新車登録された乗用車のうちおおよそ25%ほどがEV(BEV、FCEV、PHEVも含む)になったそうです。

2021年1月の時点での登録台数で見ると、テスラのモデル3が3万8281台で最も多く、同じくテスラのモデルSと続くのですが、注目はその次。なんとヒュンダイのKonaが1万1204台、さらに同じく韓国キアのNiroが1万389台と続きます。韓国車の大躍進なのです。

オランダ企業庁の発表資料「Electric Vehicles Statistics in the Netherlands」より、2021年1月末時点で登録車数の多いEV・PHEVモデルのトップ10ランキング

その後はフォルクスワーゲンのGolfを挟み日産のリーフが続くのですが、この辺りの自動車マーケット事情は、日本とは大きく異なるのではないか?と思います。

ちなみに、PHEV(プラグインハイブリッド車)では三菱のアウトランダーが2万204台でトップになっています。

オランダでは年度末でもある毎年12月に新車登録台数が増える傾向にあるのですが、2020年の12月はEVの登録が3万台を超え、2018年12月の約6000台、2019年が約2万3,000台と比べて大幅増になりました。

充電ステーションの数も当然増えてますし、ボルボのPolestar 2という日本ではあまり見かけない車も増えてきました。EV自体の技術の進化は当然として、充電関係の設備やアプリなどのイノベーションも日々進んでいます。

コロナ禍のヨーロッパでは、こんなことが進行しています。日本のニュースでは「レジ袋有料化」「おぼろげながら46%という数字が浮かんできた」というような枝葉のトピックばかりが取り沙汰されているようにも感じますが、世界的な緊急課題として日本もまた積極的な対応を迫られており、今回紹介したようにこれまでのあり方が急激にガラっと変わる兆しが生まれています。

日本は環境に対しても、実は個人の意識は非常に高いにも関わらず、国などの政策レベルになると途端に自分ごと感がなくなり、明確なリーダーシップも不在というような印象を受けます。こうした実際に取り組みが不十分な点と、そのアピールも上手くないということが相まっているかな、と思います。

意外と日本の環境問題への取り組みの問題は、こうしたところの方が大きいのかもしれません。欧州と比べると、この辺りの違いも強く実感できます。


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