文:山田山太
イタリアの代表的な食べ物「パスタ」。日本でもスパゲッティやマカロニ、ペンネといったタイプが有名だが、なんとその種類は500種以上もあると言われている。
そんなパスタがある1人の男によって、進化の時を迎えた。
3年間の研究の末、たどり着いたデザイン
『npr』によると、フード系人気ポッドキャスト番組『The Sporkful』でホストをつとめるダン・パシュマンさんは、かねてよりパスタについて不満をいだいていたという。後に出演したラジオ番組『Morning Edition』の中で、「スパゲッティなんてただの管ですからね」と、パスタの丸い形状がソースを絡めるのに適していないことを語った。
そしてパシュマンさんは、真にソースを絡めるのに適したパスタを開発しようと一念発起し、既存のあらゆるパスタを食べ比べ研究を重ねた。そして3年の月日を掛けて、まったく新しいパスタ「カスカテッリ」を完成させた。
「カスカテッリ」とは、イタリア語で“小さな滝”を意味する。その名前の通り、波打った形状をしている。帯の中央に大きな溝をもち、両側からはフリルが飛び出している不思議な形のショートパスタだ。パシュマンさんによれば、このフリルの角度が直角になっているのがポイントだという。「直角の形状を持つパスタはほとんどありません。どの角度から食べても、噛んだ時に歯ごたえがあり、非常に満足のいく食感になっています」とパシュマンさんは語った。
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