的を射ない回答にピリつく法廷
検察官「3月18日の時点で、被告人のツイッターのフォロワーは8933人。少なくとも、それだけの人が見る可能性がありましたよね?」
T被告人「全員が見ているとは限りません。タイムラインをあっという間に流れます」
検察官「スクロールして、たどれば見れますよね?」
T被告人「そういう人もいるかもしれません」
ここで、たまらず裁判官が入ってきて、
裁判官「見る可能性があったことはわかってたんじゃないですか?」
T被告人「そんなに多くはなく…」
裁判官「質問に、ずらさないで答えてください」
T被告人「可能性としてはそうかもしれませんけど、実際には…」
裁判官「あなたはネット上の成功者でしょ。ここにいる人の中でも遥かに詳しいし、SNSのことも把握してたんじゃないんですか?」
T被告人「そういう発言をしてしまったのは不注意だったと思います」
相変わらず答えが一歩先に進んでるんだけど、多くの人が見るのに変なツイートをしたことを反省していました。
検察官「あなたのツイッターアカウントでは“私はコロナだ”と“濃厚接触の会”が連続して表示されますね?」
T被告人「その前には昼食の写真、その前は電車に乗ったこと…なので元気であることはわかると思います」
検察官「もう一度同じ質問しますね。あなたのツイッターアカウントでは“私はコロナだ”と“濃厚接触の会”が連続して表示されます?」
T被告人「連続して表示されます」
質問に答えないので検察官もちょっとイラついてる様子でしたが、平静を装って被告人質問を進めていました。
そして、取り調べで犯意や故意についての供述がコロコロ変わったことについての確認をして、
検察官「今とは違う弁護人3人雇いましたよね? 故意のあるなしとか話し合いは?」
T被告人「あまり話せませんでした」
すると、また裁判官が割って入って、
裁判官「なんでそんなに変わったんですか?」
T被告人「お店に迷惑掛けましたので、どう謝ったらいいのかと思って…」
裁判官「あなたくらい頭の良い方だから、今後のことを弁護人と相談したんじゃないかって思うんですけど」
T被告人「はい、伺ってました」
裁判官「弁護士さんもタダじゃないしね、相談受けて、その上で取り調べ受けてたんじゃないのかなって」
T被告人「その辺は、ケアしてもらえなくて…」
どうも歴代の弁護人とうまく意思疎通ができてなかったようです。店に謝罪したいという気持ちが先だってたのかもしれませんね。
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