クラウドファンディングを通じて広がる“ありがとう”の輪
ところがこれだけで事態は収まらなかった。その後もカリーさんを支援したいという問い合わせが相次いだのだ。そこでミカイラさんたちは、クラウドファンディングサイトの『GoFundMe』で資金を募り、カリーさんに仮設住宅をプレゼントし、路上生活から解放しようと考えた。さらには、カリーさんの建設業の経験を生かし、地域のホームレスの人々へ住宅を作る計画を公表した。そして1月5日にプロジェクトを開始すると、1週間足らずで、約50人から5万ドル近く(約510万円)調達した。「なんと素晴らしい活動でしょうか、頑張って!」「ほかの若い人たちも注目してほしいです」など、心のこもったエールが寄せられている。
多くの支援の手が差し伸べられているカリーさんは『The Washington Post』に、「私が正しいことをし続ければ、より多くの人々もそうするでしょう。そしてほんの少しずつ、世界がより良く変わると思います」と語っている。
新型コロナウイルスの感染を受け、苦境に立たされる人が世界中で増え続けている。人の気持ちに寄り添う思いやりが、多くの人にとってこの苦境を乗り越える力に代わるのかもしれない。