文:武者良太
ウイルス対策にも効果あり?
大阪の食い倒れ、京都の着倒れ、神戸の履き倒れという言葉があるように、古くから神戸は靴の町として名高い。多くの靴メーカーが集まっており、日本における生産量はトップクラス。なかにはピノキオのゼベット爺さんの工房のような、職人が集うハンドメイド工房もあるほどだ。
その神戸から生まれた靴の1つに、手を使わずに履けるシューズがあるという。販売累計11万足を誇る、 Belle&Sofa(ベルアンドソファ)のコンフォートシューズ「KAYAK」(カヤック)だ。
スリッポンのようなアウトラインにベルトがついたスタイリング。このベルトのボタンには磁石が組み込まれており、靴に足を入れ、足を振ってかかとを地面に当てることで、ボタンがカチっと留まる仕組みとなっている。歩いても走っても磁石ははずれないほど強力だが、つま先に力を入れて足の甲をあげると簡単に外れて脱ぎやすいのもポイントだ。
子育て世代のママや、膝や腰に悩みがあり屈むのが辛い方のライフスタイルに寄り添った、脱ぐときも履くときも手を使わずにすむレディースシューズ。この特徴があるため、手を汚したくない人にもピッタリのシューズともいえる。
コロナウイルスの問題が続いているが、ウイルスを含んだ微粒子であるエアロゾルは時間が経つとともに地上へと降りていく。しかもアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の報告によれば、ウイルスの寿命は最低でも17日だという。従来よりも長く残ってしまうウイルスゆえ、消毒をしていない地上付近のモノは危険度が高いかもしれない。
履くために手をつかうことが多い靴。手指の清潔さを意識している人は、このようなシューズを使ってみてはいかがだろうか。そしてメーカーにお願いしたい。この仕様のメンズシューズの開発を。