文:chopsticks
自閉症など発達障害の子どもの中には、神様から与えられた高度な才能を持つ「ギフテッド」と呼ばれる人がいる。
その才能を開花させることに成功した一人の少年が今、SNSで話題になっている。
チーズケーキを先生が大絶賛
米国サイスカロライナ州オコニー郡に暮らすジャック・リーチ君(15歳)は、自閉症で言葉を話すことができない。しかし、特別支援学級の資金を集めるべく、中学校に手作りチーズケーキを持って行ったことにより、その才能が広く知れ渡るようになった。
ジャック君の手作りチーズケーキを手に取った先生たちは「今まで食べたチーズケーキの中で一番美味しい」と口々に絶賛した。そして、父親でのブレント・リーチさんにジャック君のチーズケーキを本格的に売り出すように勧めた。
先生たちの後押しを受けたブレントさんは、息子の将来に少しでも役立てばと考えて、Facebookでジャック君の手作りチーズケーキの販売を開始した。
地元の料理大会で見事優勝を果たす
ブレントさんのささやかな願いの元に売り出されたジャック君の手作りチーズケーキは思わぬ大躍進を遂げる。先月開催された地元の料理コンテンスト「テイスト・オブ・オコニー」で、ジャック君が優勝を果たしたのだ。数十軒のレストランが参加し、プロの料理人もしのぎを削るこの大会で、15歳少年が優勝を果たすのは極めて異例だ。
ジャック君にチーズケーキの焼き方を教えた祖母のドナ・リーチさんは「ジャックのことは本当に誇りに思っています。ジャックは働き者で、最高の孫です」と『WSB-TV』の取材に語った。
ブレントさんも「本当に誇らしい瞬間でした。ジャックがほぼすべての作業を自分自身の手で行っているということを人々に知ってもらうことができたのですから」とその胸中を明かしている。
電話回線もパンク寸前
ジャック君がこのコンテストで優勝を果たした直後、たった24時間のうちに60件もの注文が入ったという。「携帯電話とFacebookが爆発しそうだ」と嬉しい悲鳴を上げるブレントさん。
今はまだネットや電話でのみ注文を承っているジャック君のチーズケーキだが、将来はジャック君のように障害を抱える子どもたちを雇えるような店を開きたいと考えているという。ブレントさんとジャック君の夢が叶う日は、そう遠くないかもしれない。