CULTURE | 2019/03/20

クリエイターが会社化する理由。tofubeats(HIHATT)×としくに(渋都市)対談【前編】法人化のメリット

ミュージシャンは90年代のようにメジャーレーベルに入れば成功という状況ではなくなった。現代ならではのインディペンデント精...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

ミュージシャンは90年代のようにメジャーレーベルに入れば成功という状況ではなくなった。現代ならではのインディペンデント精神を持ったアーティスト・クリエイターは、作品だけでなく会社までもつくりあげる。その状況を知るために盟友ともいえる2名に集まってもらった。

ミュージシャンである自らをマネジメントする会社を立ち上げた「HIHATT」の代表tofubeats。そして、アーティストやクリエイターが住むシェアハウス「渋家(シブハウス)」から派生した、照明や演出を手がける空間演出ユニットhuezが所属する「渋都市(シブシティ)」の代表としくに。

資本主義のルールに則った上で創作活動に向き合う彼らに、実体験から得た知識を聞かせてもらった。

取材・文:高岡謙太郎 写真:寺沢美遊

大きな仕事を請けるために法人化

toubeatsのワンマンライブ。VJとライティングを担当するのは、としくに率いるhuez (SHIBUCITY Inc.)

―― アーティストやクリエイター自身が法人化したことを本人から聞けるのはなかなか希少な機会だと思います。まずは独立に至る経緯を教えていただけますか?

としくに:自分の経営している会社「渋都市」のメイン事業はコンサートの照明や演出です。最初はhuezという照明や演出のフリーランスのユニットをYAVAO(小池)と一緒に始めたんです。今から約6年前の20代後半の話ですが、1年くらいで意外とすぐ食っていけるようになって、2カ月仕事をして1カ月休むライフスタイルでした。

その中で、もらっている仕事のお金の規模が大きくなっていって。ライブの箱が大きいと、機材費などを含めて1回で50万円から100万円くらいのお金が動くようになって。10万切っているギャラだったらクライアント側も請求書を出しやすかったと思いますが、20万とかを超えると……。

僕は「渋家」というアーティストシェアハウスもやっているので、最初は渋家名義を仮で使っていたんですが、そうするとクライアント側がとにかく会社のなかで説明するのにめんどくさいと。「渋家というシェアハウスがあって、そこにいるメンバーの2人がやっていて…」という。仕事相手やイベンターの人から「請求書も個人相手に出すのが大変なので、頼むから法人格になってくれ」という相談を言われるようになってきて。

tofubeats:相手によっては個人では請けられない仕事もありますからね。

としくに:だから法人格になってくれれば楽だとクライアントから言われたのが、一番のきっかけです。そのとき僕は法人格とはなんなのかも理解していなかった。請求書の一部くらいかなと思いながら軽々しく立ち上げました(笑)。

―― なんでここまで仕事が来るようになったのですか?

としくに:うーん。シェアハウスでやっていたパーティを介してつながりがある人から仕事がまわってきたのが大半だったかな。Maltine Recordsからは、たとえば「光るお立ち台をつくってくれ」とか「アーティストが飛びついたり無茶苦茶なことをしてもいいものをつくってくれ」とかっていうクラブイベントで暴れても平気で怒られない大道具を依頼されたり、今の音楽業界ではあるけど、当時はどこに頼んだらいいかわからないようなやり方の照明の仕事とかを隙間産業的にやっていました。そういう仕事を受けまくっていたら、無茶振りを受けてくれるおじさんみたいな評価が業界内に広まって、それに実績が積み重なっていって今に至ります。

―― 依頼者と密にやりとりして制作することが大きかったんですね。

tofubeats:照明会社に「神輿つくってくれ」「お立ち台つくってくれ」なんて言ってもなかなかやってくれないですから。

としくに:普通に「業者呼べ!」って言われる。Maltineの「東京」の時もお立ち台をつくったんだけど、主催のtomad本人が壊そうと一番躍起になっていて。箱を出禁になるもの以外は、言われたことをやれる範囲でやっていたのがデカイのかな。

Maltine Recordsのパーティ「東京」で依頼された「光るお立ち台」が登場する動画

シェアハウス内のクラブから仕事の依頼が

――  元を辿ると、住んでいた渋家の地下がクラブになっていて、そこに人が集まるようになって仕事の話が来たんですね。

としくに:ライブ事業の一番最初のきっかけは、神聖かまってちゃんのプロデューサーの方が、渋家の地下で好き勝手やってる僕らを見に来てくれて、「これできる?」って言われたんで「できます!」とついつい言っちゃって。実際はできなかったんですけど(一同笑)。できないのにあてずっぽうで「こうすればできるはず」と考えてやって、現場でも超テンパってめちゃめちゃ怒られました。そういう失敗をしながら、絶対に次は怒られないようにするというのを重ねてました……。

――  そういうやり方ができたのは、若かったからですか?

としくに:そうですね。若かったからやらせてもらえたんだと思います。でも28歳くらいですよ。神聖かまってちゃんのライブで赤坂BLITZでレーザーをやったのが最初です。

tofubeats:あと、照明・ライティングの会社でインディーズっぽい動きをする人たちが他にいないんですよね。予算や規模感からいって、キョードーとか大手の会社以外がいない。

としくに:そう。あんまりライバル会社っていない。競合他社を訊かれても「えっと……ライゾマ(ティクス)……?」みたいな(笑)。最近、いろいろ対応ができるように普通の照明ができる人や映像作家も入れて全部やれるようになりました。「いろいろやってくれるからhuezに投げておけば大丈夫だろう」って、わからないものはぶん投げられていますね。最近仕事でよくあるパターンは、ネットでバズったライブ動画のYouTubeリンクが送られてきて、「あれはどうやったらできるんですか?」って問い合わせが来るんです。

―― でもそういうコミュニケーションから仕事が発生していくわけですよね。「この人はこういう質問に答えてくれるはずだ」と。

としくに:僕もそういう営業の仕方したりするので。YouTubeにあるライブ動画の演出が大体どうやってできるかを知っているし、大体できます。そのために、目についた良かった動画は調べておいて、1、2年後にバズることを見越して、今後、予算がつけばできるかや、使っているテクニックについて説明できるようにしています。

ミュージシャンサイドの会社化の理由

―― では、渋都市さんにライブの演出をしてもらっているtofubeatsさんの法人化の話もお聞かせください。

tofubeats:元々高校生の頃から音楽をつくっていて、最初はソニーの育成に5年参加して、メジャーデビューのタイミングで抜けました。ソニーの担当者と一緒に別の事務所に所属して3年間いたんですが、1人でやってみたい気持ちが起きました。そこで、メジャーデビューの時にお世話になった事務所をマネージャーと一緒に辞めて、2人でワーナー・ミュージックと契約を更新しようとしました。そうしたら、ワーナーは法人格でないと契約できないというグローバルな決まりがあることを知りました。

あとメジャーレーベルは、「三者合意」というシステムが慣例としてあって、芸能事務所・レーベル・本人っていう三者で契約をするのが原則なんです。だから事務所がないとメジャーデビューは基本的にできない。ただ、レーベルが事務所機能を担うこともあるので、ソニー内のSMAっていう事務所に入ってソニーから出すというかたちをとることもあります。

ワーナーとしてはtofubeatsとは契約を継続したいという意志を持ってくださっていたので、「それなら自分で法人つくりますから契約してください」という話をして、僕をマネジメントするための会社を僕自身が立ち上げたわけです。その会社にはソニーの頃から一緒にやってきてくれたマネージャーが外注としていて、2名だけでやっています。2015年に設立で、この2月で期が締まるんで、この記事が出る頃には5期目ですね。

としくに:会社としてはうちと同期。

tofubeats:そうですね。で、事業内容は音楽制作と僕個人のマネジメントです。著作権とか権利関係の掌握も法人格の役目としてやっています。収入の変動の吸収や権利関係のまとめ、そういったことのために法人がある感じです。

―― ワーナーの中に入らずに自分で法人を立ち上げたのはなぜですか?

tofubeats:将来的に権利を自分で持つことが目的としてあります。事務所っていうのは間をとる仕事じゃないですか。間をとられることには、僕はやっぱり不寛容な人間なので(一同笑)。この仕事を任せてこれだけとられるんだったら、自分でやってそこももらった方がいいんじゃないかと。自分でできることは自分でやろうというのもあって、実際今、僕が経理をしているんですよ。

それと、特にメジャーの場合はミュージシャン本人が権利を持ちにくいんです。僕らもこの春から契約更新になるんですけど、ちょっとずつ交渉して契約内容を変えていかないといけない。そうして権利の取り分を上げていっても次は事務所がとっていく。孫受けみたいな構造になってるんですよ。

としくに:そもそも本人がひ孫状態みたいなところからスタートするんですよね。

tofubeats:僕らなんて末端です。仕事の依頼が代理店から音楽プロダクションに行って、メジャーレーベルに行って事務所の次にようやく本人に来る。こういう構造って、今の世の中に合ってないじゃないですか。海外でもメジャーレーベルも縮小していってエージェンシーみたいになっていく時代です。自分で法人格を持ったらできるようになる交渉もあるし。

としくに:法人格を持つと、アーティストと法人ではなく、法人と法人が対等にしゃべってることになるんですよね。

tofubeats:あとは権利をまとめることができるのはメリットです。音楽の仕事は本当に収入に変動があるので、それを一旦会社でショックを吸収できる。収入がすごい上がったりすごい下がったりすると、所得税が変わってきたりするので、法人にするとスタッフに分配することもできる。

また、法人格がないと受けられない仕事があるので、法人ではないアーティストに対して、うちを通すことで仕事が受けられるようにしてあげたり。僕が社長なので、アーティストに対してフレンドリーに立ち振る舞えるじゃないですか。僕自身が悪くならない限りは(笑)。自分が「これは嫌だな」と思ったことを少しづつなくしていくためにやっていきたいと思ってます。現在の芸能事務所的な音楽事務所のあり方には疑問があるんで。

アーティスト契約の国内外との構造の違い

huezが演出したTORIENA (渋都市に所属するチップチューン・アーティスト) のライブ動画

としくに:そこは日本が特殊だからね。海外だとエージェントタイプ、つまりアーティスト側が事務所を雇うみたいな構造になる。

tofubeats:日本では事務所にいるかぎり、慣習的な契約書は本当にアーティスト本人が不利になるようにできている。そういうところを少しずつ改善していきたい。あと、自分がこういう動きを見せて、後進の人に知らせたい。あくまで僕らは「ワーナーミュージックと専属契約をしているtofubeatsが所属する会社」なので。

―― そういう体制が作品に反映する部分はありますか?

tofubeats:あります。事務所に所属する場合、事務所のためにつくることになるんです。金銭面でも、事務所とワーナーが投資して、彼らが権利を持つアルバムを僕がつくる図式です。それが、今は自分自身の事務所なので「自分とワーナーがお金を出してつくったアルバム」に対して、自分が収入をもらうということになる。インディーズだったらそれが当たり前なんですけど、メジャーではなかなかできない。

独立してから最初のアルバム『FANTASY CLUB』で、明確にコンセプトを変えられた。チャレンジングなことをしても、傷つくのは弊社だけだと思うと相当やりやすくなる。あれから自分の手に馴染む作品がつくれるようになった手応えがあるので、法人つくってよかったと思います。

あと、お金のことが安心だと曲もつくりやすいっていうか…。財務諸表が見られると先のことが読めるし、「半年くらいは潰れないな」と思った時と「来月には潰れる」って時とでは心持ちが変わるんですよ。こと音楽においては余裕は大事で。僕もマネージャーも身体を悪くしがちなんです。でも会社にすると、ストレスがちょっと吸収できる。把握できてないことによるストレスはないんですよね。状況に対して納得するかどうかですから。だから文句を言う量も減るんですよ。マネジメント周りに関する文句は一切なくなるし、イベントも受けるか受けないかを自分たちで決められるので、なにかあれば二度と出ないという判断もできる。

ただ、皆が皆会社をつくってメジャーデビューができるかどうかは怪しい。だから、一概に「つくった方がいい」とは言えない。僕らの場合はワーナーミュージックがいて、契約を続けてくれるという確証があったから事務所を辞められたんですけど、ふつうは干されるまではいかなくともかなり難しくなる。レコード会社と契約が続いたまま、事務所だけ自分の立ち上げたことになるパターンは本当にレアです。僕らは本当にラッキー。

―― それまでは事務所からの指示が多かったりしたんですか?

tofubeats:指示までではないんですが、事務所にいると関わる人数が多いから自分が働いて全員にお金を回さないといけないと考えてしまう。提案してくる人も増えるし、方向性がまとまらないんですよね。今は僕とマネージャーと、ワーナーのスタッフで意思疎通ができていればスタートできる。事務所に所属していた頃よりフットワークが軽くなったし取り分も増える、失敗しても自分たちが転べばいいだけだからチャレンジングなこともできる。自分で自分の責任を取れるのが性に合ってたんですね。

個人から法人化へのタイミング

取材は照明機材が並ぶ渋都市の事務所で行われた

としくに:最初から自分たちで事務所を持っていて、そこからの延長線上でメジャーレーベルと契約するのはあると思います。でも途中からいきなり独立したりはなかなか…。

tofubeats:あと、ミュージシャンが事務所を辞めるということは、事務所にいた時の権利を放棄するのと等しいんです。だからベテランのミュージシャンほど独立時に揉める。著作権を事務所の法人が持つことが普通なので、その分の権利を実質放棄することになるんです。僕は3年間事務所にいて、独立したあとに権利がなくなることに気づいて、淀川の岸辺でうつむいてしまったんですよ…。動かれへんようになって、okadadaさんに電話して「家帰れないんでちょっとグランフロントで飲みませんか?」っつって飲んだんですけど。

たとえば曽我部(恵一)さんは10年以上所属してから独立したんですよね。そのことを訊いたんですよ。「十何年分の権利がどうなるかわからなくなるってなったら曽我部さん大丈夫だったんですか?」って。「いやまあまあショックだったけどしょうがないよね…」って言ってました。そのときに曽我部さんのことをもっと好きになりましたね。「かっこいい!」と。自分のまごころ込めてつくった楽曲を、100%じゃないですけど見えるところで管理できるっていうのはこの上ない喜びなので。ただ、わかってはいても全部の権利を持つのはかなり…あと、割合として自分で持てるようになったころには僕は30歳なんですよね。

としくに:tofubeatsは事例になるから今後変わっていく気はするんですよね。「あいつらの真似をすれば行けるらしいぞ」って、そのくらい軽々しく始められるようになって欲しいと思っていて。

―― タイミングですよね。トーフさんの場合は契約の更新だったり、としくにさんの場合は仕事の急増だったり、そういうタイミングでやっちゃおうみたいな。

としくに:日本の芸事はアーティストが雇われている構造ですが、それが反転していくはずです。会社を立ち上げた側からしたら、いくらでもこっちが有利になるようにつくることができてしまう。

tofubeats:言えないことばかりですけど、辛いことは多いですよね。たとえば、若い子に仕事を振ろうと思って弁護士事務所に頼むと今のテンプレでつくられるんで、「こんなに雇う側が有利じゃなくていいです」っていう修正をしないといけないんですよ。

としくに:特に悪意なくこの日本にある一般的な契約書のテンプレが送られてくるんですけど、なんでこんなにアーティストが不利につくってあるの? って。いやいやこんな負担なくていいですよって。

給料のもらい方を自分で設定する

取材時に事務所にいた渋都市のメンバー

tofubeats:自分のアルバムで例えるなら、人の金でつくると『POSITIVE』の内容になるけれど、自分でつくるアルバムは『FANTASY CLUB』になる。会社員的なマインドから脱出しますよね。インディペンデントでやっていくという気持ちはメジャーにいると忘れがちですから。なんにせよ僕らは固定給だった時期はないんですけど、事務所で歩合給もらっている時よりも今、固定給もらっている時の方がチャレンジができる。

としくに:人によって給料の渡され方が固定か歩合かで合う合わないがある。その匙加減すら自分たちできるんですよね。もちろんお金のことを考えること自体が嫌だって人もいますが、そういう人はちゃんと事務所に入るべき。「本当なら自分でできるのに」って思ってるなら、まずはできるかどうかを経験するべきだと思ってます。

tofubeats:自分で選べるのはデカイです。「人間が一番幸福を感じるのは自分が選ぶことができる時だ」とは言いますよね。

としくに:ある程度事業として大きくなったら、フリーランスでやるよりも法人格を持っていたほうが自由だと思いましたね。信用も得やすいし。

tofubeats:あとはこの自由をおすそわけできるかどうかがここからの焦点です。若いアーティストに対して、自分が事務所にいた時に「これはよくないな」と思ったことをある程度減少させて、できる範囲でサポートできたらいいなと。

としくに:本当に少しづつでもこれをやっていくしかないですよね。

tofubeats:権利を奪わないで若い人をサポートする方法がないか考えていて。原盤に出資したあと、一定の売り上げを還元してもらえたら権利はその人に完全に渡してしまうとか。ただ、自分がもうちょっと足跡を残していないとインパクトが…。たとえば星野源さんとかくらいの人がやらないと。少しずつ、大事な柱にひびを入れていくような作業を続けてます。

としくに:僕らよりちょっと前の世代で、「本気で事務所と闘う」くらいまでは意識の変化はあったと思います。ただそれ以上にはなかなかいけない。

tofubeats:芸能の哀しみっていうのは本当に遍在してまして…。事務所の拘束力が上がる方向に進んでるんですよね。僕らはそれまでの契約があるんですが、今後入ってくる子とかはなんも知らないで流れでサインしちゃうかもしれない。

としくに:俳優の人はここ5年くらい独立する人が増えてるんですけど、結局その後、うんともすんとも言わないこともあって、怖いですね。音楽に関して言えば事務所が圧倒的に強いのは日本くらいじゃないですか? アーティストの方が強く出られるように海外ではなっている。

tofubeats:今はサブスクとかもあるから、サプライチェーンの真ん中が抜けているのと同じですよね。ツアーのエージェントさえ探せばいい。日本のメジャーレーベルはまだサブスクやYouTubeのリージョン制限の問題がありますし、ミュージックビデオのショートバージョンしか流さなかったりで、いいコンテンツをつくっていても難しい。

―― それは海外の潮流を視野に入れているということですか?

tofubeats:日本でやっていく気はまんまんですけどね。

としくに:日本はごはんがおいしいし。僕らはいわゆるクリエイティブカンパニーなんですけど、結局うちでやるのは、もらった仕事を社内でやるにしろ、外部とやるにしろ、なるべく抜かないようにするとか、抜く時にはきちんとその理由を説明するということ。お金がいい感じに回るようにしたいですね。


後編はこちら

tofubeats

渋都市