文:武者良太
子育てに役立つ機能がもりだくさん
古き日本は親兄弟や親類縁者も近所に住む、トライブな生活形態が一般的だった。しかし近代は大家族から核家族へと生活形態が変わっていった。
それにともない、家族の中から「辛い」「厳しい」という声が上がるようになった。その代表例が育児だ。親兄弟が近くにいるならば手伝ってくれたかもしれないが、核家族ではそうはいかない。悩みの相談や、育児や家事の分配もスムースにいかない。
世界的に育児は問題視されているのだろう。アメリカでは父母が協力して育児に取り組むコペアレンティング(Coparenting)の概念が浸透しつつある。そして日本でも、グリコがコぺアレンティング社会実現を目指す「Co 育て PROJECT」を開始した。
同プロジェクトは、妊娠期から生後2歳までの1,000日間の育児環境改善を目指すもの。その一環として、父母のコミュニケーションを活性化させる無料のCo 育てコミュニケーションアプリ 「こぺ」がリリースされた。
夫婦専用のメッセンジャー機能、夫婦で書き込み、情報を共有できる育児ログ、育児ノウハウコンテンツ、意識を共有するためのクイズなど、前向きに育児に取り組めるようになる機能・コンテンツが用意されているのが特徴。
ポイントとなるのはメッセンジャー機能のオリジナルスタンプだろう。LINEなどのコミュニケーションツールでも同様だが、文字だけのコミュニケーションは時にすれ違いを生んでしまう。疲れて気が立っているときはなおさら、トゲのある言葉使いをしてしまうかもしれない。しかしスタンプを使えば、言いにくいこと、書きにくいことも代弁してくれる。
男性と女性では考え方、捉え方が異なる点にも留意している。パートナーが自分と同じように考えているわけではないことを理解できるコンテンツも見ておきたい。特に初めての育児のときには役立つ情報となるだろう。