文:岩見旦
背中に背負って空を飛ぶことができる「ジェットパック」を開発している、米国カルフォルニア州に拠点を置くJetPack Aviation社。2015年にはジェットパックを背負い、自由の女神像の周りを飛行し、話題を集めた。そんな同社がジェットパックの技術を活かして、空飛ぶバイク「Speeder」を開発。予約販売がスタートした。
空中を安定して運転できる未来の乗り物
映画『スターウォーズ』に登場するスピーダーバイクと同じ名前を持つ「Speeder」。世界初のタービン駆動の空飛ぶバイクであるにも関わらず、その大きさは標準的なバイクとさほど変わりがない。洗練されたデザインは、まさに映画やマンガの中で見た未来の乗り物だ。
ドローンのように空中での安定した運転ができ、デモ映像からは快適に操縦している様子が伺える。また垂直離着陸が可能であり、飛行機のように離着陸のための広い面積は必要ない。
最大時速240kmの高性能
Speederの最高時速は240kmで最高高度は4.5km。4つのターボジェットエンジンを搭載しており、109kgまでのパイロットを十分に持ち上げることが出来る。パイロットの体重などの条件にもよるが、最大22分の運転が可能だ。
海外メディアによると、12インチのタッチスクリーンや、空中や地上と通信できる無線システムも搭載しているという。
価格は4,200万円
個人が購入可能なレクリエーション用のSpeederは2バージョンを展開。22リットルの燃料と時速96kmの速度制限のついた免許の必要のないタイプと、民間パイロットの免許が必要だが制限のないタイプから選ぶことができる。また、この他に軍用・商業用のSpeederが展開予定。
現在はレクリエーション用のタイプを20台限定で生産しており、価格は38万ドル(約4,200万円)。公式サイトから、頭金1万ドル(約110万円)で予約を受け付けている。
Speederの日本国内での利用に関しては不明だが、このニュースが報じられると、SNS上には「カッコいいにも程がある」「未来感がすごい」「ぜひ欲しい」など、期待の声が多く寄せられた。ドローン宅配便の実用化が目前であり、この空飛ぶバイクの普及も時間の問題だろう。
日本の空を、バイクが舞う未来もそう遠くない。