文:岩見旦
あなたは「エアトレイン」という言葉をご存知だろうか?
エアトレインとは鉄道にまつわる音を肉声だけで表現するパフォーマンスのことで、奏でる音は鉄道のモーター音やエンジン音、走行音や警笛をはじめ、構内アナウンス、駅員アナウンスなど多岐にわたる。ヒューマンビートボックスの鉄道版と表現したら分かりやすいだろうか。
電車のアナウンスとテクノをマッシュアップした楽曲「MOTER MAN(秋葉原~南浦和)」が大ヒットした音楽グループ、SUPER BELL''Zの車掌DJ・野月貴弘氏が手がけるネットラジオ『鉄音アワー』のコーナーから誕生した言葉であり、これまでCDを2枚リリース。鉄道関連イベントでも度々開催されており、鉄道ファンの間で浸透している。
昨年1月14日放送のテレビ朝日系『テンション上がる会?〜地球のことで熱くなれ!〜』で地下鉄がテーマになった際、この「エアトレイン」が取り上げられ、にわかに注目を集めた。
同番組には、エアトレイン世界大会三連覇を成し遂げた佐藤卓夫氏が登場。日比谷線や御堂筋線の音を、広告アナウンスなど細部にいたるまで再現。スタジオを大いに盛り上げ、今田耕司は「今年のR-1決まったな」と評価した。
この番組の動画を掲載された複数のツイートは万単位のリツイートを獲得し、「再現度高すぎて笑う」「完璧でアメージング」など、絶賛のコメントが寄せられた。この動画はネット上でも度々話題になっており、この度そのツイートの一つが700万再生を突破。再び「エアトレイン」に熱視線が注がれている。
エアトレイン鉄道番組もスタート!密かなブームに
今年1月1日からは、提唱者の「SUPER BELL''Z」野田氏と、テレビ朝日系『タモリ倶楽部』などに出演し鉄道ファンとして知られるホリプロマネージャーの南田裕介氏が、ボイスメディア「Voicy」にて、このエアトレインを軸にした鉄道番組『野月・南田のエアトレインch.』をスタートした。
密かなブームとなりつつあるエアトレイン。日の目の当たるメジャーカルチャーになる日も意外と近いのかもしれない。