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  • 2022.02.25
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74歳祖父と23歳孫の二人三脚。120年続く(おそらく)日本最古の農薬不使用農家の野菜セットを2000円代でゲットできるチャンス

文・構成:赤井大祐 聞き手:赤井大祐・神保勇揮

1980年代以降低迷の一途をたどる日本の一次産業。少子高齢化や都市への一極集中、人口減少などさまざまな事象が重なり合い、未だ光明は見えない状況だ。

そんな中、兵庫県神崎郡市川町にある「かみせか農園」がCAMPFIREにて「寒波の影響により生産に大打撃!農業存続をかけた一大プロジェクト!」というクラウドファンディングプロジェクトを実施しているということで、インタビューを実施。過疎化が進む地域農業のリアルな実態や、そんな中で奮起するかみせか農園のこと。そこにかける思いについて話を聞いた。

赤松勘司さん

また今回はかみせか農園の代表を務める赤松勘司さん(74)へ取材を行う予定だったが、体調不良のため急遽孫の赤松飛勇さん(23)に話をうかがうことに。期せずして、一次産業に足りていないと言われる「若い世代」ならではの視点による貴重な話を聞くこととなった。

120年続く無農薬農業

―― まずは「かみせか農園」について教えてください。

赤松:兵庫県神崎郡の市川町という場所で、家族で経営している農園です。家系自体140年続いており、農業は120年前からやっていたという記録がありました。現在は祖父が代表を務め、私は大阪で農業とは関係のない仕事をしながら役員として関わっています。あとは身内を含め従業員2人でやっています。

特徴はなんと言っても、100年以上農薬不使用で野菜を作り続けているところですね。単に長い間続けていることが良いのではなく、土の中に含まれる科学的な成分が他の農地と比べて圧倒的に少ないんです。

かみせか農園の畑の一部

―― 素人質問で恐縮ですが、無農薬というとなんとなく「健康に良さそう」「おいしそう」といったイメージがあります。そもそもどういった理由で無農薬による運営を続けているのでしょう?

赤松:農薬は基本的に「味」と「形」をコントロールするものです。農薬を使わないと野菜の形がきれいに育たないとか、味が濃くならない、というような農地で使われる。つまりもともと味や形が良い野菜を作れる農地を持っていれば、余計な出費でしかないわけです。過去の資料を読み解いていくと、どうやら先代たちはビジネスとしてのドライな視点で農薬不使用という選択を取っていたことがわかり、それを引き継いでいる形です。

―― 味も変わってくるとは知らなかったです。

赤松:例えば形を整える農薬を使うと害虫に弱くなるので、害虫に強くなる農薬を入れることになる。すると今度は野菜自体の味が変わってくるので、今度はもともとの味に近づけるための農薬を使用する、というような感じですね。となるとやっぱり本来の味からはだいぶ離れていきますよね。

―― 増築を重ねて元の姿がわからなくなった家みたいな感じですね。

赤松:ただ卸売業者に下ろすとなると、形も査定に大きく影響してくる。査定の点数が高いと高く買い取ってもらえるので、であれば当然農薬は使う、ということです。もちろん農薬を使った野菜は供給も安定していますし、安く、手軽に食べられて、虫食いもない。良い悪いというよりもそういった「違い」があるということを知ってほしいんです。

―― かみせか農園も普段から卸売の業者との取引はあるのですか?

赤松:実は以前「地域の卸しのマージンが高すぎるのではないか?」と直訴しに行ったことが何度かありました。なんせ野菜の利益が出荷用のダンボールの購入費用分にしかならない、というようなこともあって。

―― 農家からすれば無料で提供しているのと変わりませんね。

赤松:当然卸しの業者は産業の基盤を支えている存在であることは重々承知しているのですが、さすがにどうにかならないかと掛け合ったのですが。ことごとく跳ね除けられてしまい、地域の卸しには卸させてもらえないことになってしまいました。現在は大阪の別の卸しと取引をしているので、地域の卸しとはタイミングを見てまた交渉に臨む予定です。

「口だけじゃなく動く」自然に囲まれた土地を守っていく理由

―― かみせか農園はお祖父様の勘司さんと、お孫さんである飛勇さんが役員を務める合同会社という形をとっていますね。 飛勇さんも普段からガッツリ農業を?

赤松:いえ、普段は大阪に住んでいるので、人手が足りなくなる農繁期には作業をしに市川町へ帰っています。例えばお米は収穫のタイミングによって味が全然変わってしまうので、少しずつ収穫するということが出来ない。ここがベストだというタイミングを祖父が見極め、その1日とか2日の間にものすごい量を一気に収穫するために帰省します。

かみせか農園は4、50年前にも法人として運営していたらしいんですが、呉服屋など兼業を始めたタイミングで一度潰してしまったみたいです。その後はずっと個人としての農業をやっており、合同会社にしたのは昨年の10月からです。

―― 改めて法人化した理由は?

赤松:農地法の都合です。例えば祖父がいなくなってしまうと、私や他の身内が農地を引き継げない可能性が出てくる。そういったリスクを避けるためにも、法人の所有物にしておけば、会社が存続する限りは農地を次の時代へと引き継いでいけるからです。

―― 飛勇さんが別の仕事をしながら法人化やクラウドファンディングの実施など、ここまで家業の農業に力をいれることとになったのは何かきっかけがあるのでしょうか?

赤松:今回のプロジェクトは祖父が主導して始めたものでしたが、前回かみせか農園として初めてクラウドファンディングを行った時は、祖父を助けたいという思いと、そして市川町という町の文化を残していきたかったんです。

―― というと?

赤松:市川町はいま、どんどん人口も減って、学校なども潰れている状況です。高齢者が手放した農地がたくさん余っていても、後継者がいないからせっかく豊かな自然に囲まれた農地が整っているのに、埋められて工場が建てられてしまうのがもったいないと思ったんです。

―― 飛勇さんからみて、市川町はどんな町なのでしょうか?

赤松:山に囲まれた集落なんですが、いわゆる典型的な田舎だと思います。落ちついていて、お店も外灯も少ないから星がよく見える。古い文化や自給自足に近い生活がしたい、と考える方にはとても向いている場所だと思いますよ。何もないと捉えることもできるし、豊かな自然に溢れた町だと捉えることもできます。

―― では住んでいた頃からかなり愛着が?

赤松:と言いたいところですが、自分は都会の方が好きで、当時はそこまで愛着はありませんでした。でもある時、妻やその友人と、「通ってた中学校今どうなってるかな〜」という話になったんです。でも私が通っていた中学校は、自分たちが最後の卒業生でした。つまり、そのタイミングで廃校になってしまったんです。

赤松飛勇さんが通っていた瀬加小・中学校校舎(現在は市川町立市川中学校へ統合)

正直中学校自体には大して思い入れがあったわけではないものの、ちょっと思うところがありまして。もうすこしどうにかできるのではと思い、でも口だけだったらなんとでも言えるな、ということで動いてしまってから言えば止まれないなと。なので、今は祖父や市川町への愛がモチベーションになっている、というより、とにかくやりきらなくては、という思いです。

寒波の影響で売上は5分の1に。野菜やお米で支援が可能

―― それでは、今回のクラウドファンディングのリターンについて教えてください。

赤松:やっぱりかみせか農園の野菜は一度食べてみて欲しいです。実際に支援していただいた方からも反響が大きくて、今回のプロジェクトのためにまず用意していた第一陣はすぐになくなってしまっている状況です。現状お届け日が2023年7月と表示されていますが、実際にはもっと早くお届けできると思います。あとは例えば毎月送ってほしい、というようなご要望があれば、ネット通販も行っていますし(※URLは記事下部に記載)柔軟に対応していきますので、是非おっしゃってください。

――  クラウドファンディングのリターンとしてお米も出していますね。

赤松:これも自慢のコシヒカリです。普通はダムや貯水池を経由して田んぼへ水を引いているのですが、かみせか農園では本当に山から直接引いています。

―― 無農薬野菜と言えば高価格なイメージがありますが、例えば東京のスーパーで売っている普通の野菜とそこまで大きな価格差は感じませんね。お米も無農薬米の価格として高いわけではありません。

赤松:そうですね。例えば市川町で野菜や米を買いにいったりするとお米2kgで500円とかが普通なので、これでも少し高く設定させてもらっています。もちろん地域内で米や野菜を流通させる分にはこの金額で問題ありませんが、たとえばトラクターなどの農機具が故障してしまって修理や買い替えをしなければならないとなると、地域の物価でやり取りをして得た資金だとどうしてもまかない切れなくなってくるわけです。

ネット通販サイトより

―― たしかにトラクターは日本中同じ金額ですもんね。

赤松:なのでインターネットを活用してある程度物価の溝を埋めていかないと、これから戦っていくことはできないんです。

―― 資金の使いみちはどのようになっているのでしょう?

赤松:詳しくはプロジェクトページをご覧いただければと思いますが、機械の故障、ガソリンや灯油の高騰、寒波、従業員がコロナに感染してしまったなどいろいろなことがあったので、こういった一連の出来事をなんとか乗り切るための資金とする予定です。

―― かなり色々なことが重なってしまいましたね。

赤松:一番は寒波の影響が大きいです。一番の収益源は近くの町のレストランに卸している分なんですが、その分の野菜すら穫れない状況なんです。法人化してからの3カ月間安定していた売上が、1月にはこれまでの5分の1ほどになってしまいました。

―― 今後、どんな風に農園を運営していきたいか、教えてください。

赤松:祖父としては、やはり農地が次の世代へと引き継がれていくことを願っているようです。そのために経営を安定させること、そしてこの町で働きたいと思える人が集まってくれるための環境づくりをしていきたいということでした。

私としても祖父の思いと重なる部分はありますが、市川町にある手放された農地を買い取って運営していきたいです。加えて、市川町の空き家も自社で買い取り、社宅として提供することで労働人口を増やして、一緒に市川町の農業を盛り上げたい。かみせか農園だけを引き継ぐというよりも、第一次産業自体を復興させていきたいです。


寒波の影響により生産に大打撃!農業存続をかけた一大プロジェクト!

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