文:渡邉真紀
誘拐された犬とそっくりの犬を、取材中に発見
先月、米国マサチューセッツ州ケンブリッジで、生後13カ月のジャーマン・ショートヘアード・ポインターのタイタスが、駐車中の車内から誘拐される事件が起きた。地元警察は翌日、公式Twitterにこの事件に関する情報を募る投稿を行い、タイタスが見知らぬ男性と歩いている監視カメラの映像を公開した。
その日の午後、地元のテレビ局『WHDH』の7ニュースの報道クルーは、この事件について取材するため、タイタスが誘拐された現場を訪れていた。すると報道クルーは偶然、タイタスによく似た犬を連れて散歩している男性を発見。番組のレポーターのジュリアナ・マッツァさんは、この犬がタイタスかどうか確認するため、撫でるふりをして首輪のタグをチェックした。すると、そこにはタイタスの名前が記されていた。
ジュリアナさんはこの男性に、タイタスの誘拐疑惑について直撃すると、男性は 「車の前を通ったら、犬が車の中で吠えていたので、自分が散歩させるはずの他の犬と混同してしまいました。誘拐ではなく、単純な間違いでした」と語った。
しかし、この男性はタイタスの首輪についている電話番号に丸一日経っても連絡しておらず、さらに「電話が壊れた」「電話を失くした」など辻褄が合わない言い訳を始めた。そこで、ジュリアナさんは警察に通報。この男性は、タイタスの誘拐の容疑者として、1200ドル以上の窃盗と車上荒らしの罪で逮捕された。
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