EVENT | 2021/02/16

インフルエンサーによる「フィルター加工」した美容品PR投稿が禁止に。英国広告基準協議会が新ルール

加工フィルター「あり」と「なし」
文:汐里
画像の加工アプリが一般的になり、誰でも簡単に写真を加工できるようになった...

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加工フィルター「あり」と「なし」

文:汐里

画像の加工アプリが一般的になり、誰でも簡単に写真を加工できるようになった。SNSに溢れる写真に加工アプリが使われているかいなか、見極めるのはもはや難しいだろう。

そんな状況において、イギリスで発表された新たなルールが注目を集めている。

29歳女性が牽引するキャンペーン

昨年7月、Instagram上で「#FilterDrop(フィルターをやめよう)」キャンペーンが始まった。同キャンペーンは、インフルエンサーが企業から報酬を受け取り、その企業の美容品をPRする際、フィルター加工を施した写真を投稿するのであれば、「フィルター加工済」と明記するよう呼びかけるものだ。イギリスでメイクアップアーティストとして活動するサシャ・パラリさん(29歳)は、人は「もっと本当の肌」を見せるべきだと考え、同キャンペーンを立ち上げた。

ある調査によると、Instagramが若い女性のセルフイメージ(自分自身に対するイメージ、価値観)に悪影響を与えている可能性があるという。見栄えが良く、完璧な生活を送っているように見える人々の投稿を長時間見て、自分と比較することで、自己不信、自己嫌悪、ボディイメージ(身体的なイメージ、価値観)の問題を抱える恐れがあるというのだ。また他の研究者によると、過去10年間で10代の自殺件数が大幅に増加したのはInstagramなどSNSが原因だとされている。

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