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スマホ99台でGoogleマップ上に仮想の交通渋滞を起こす実験に、Googleがまさかの感謝?!
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  • 2020.02.14
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スマホ99台でGoogleマップ上に仮想の交通渋滞を起こす実験に、Googleがまさかの感謝?!

文:coolpolaris

Googleマップは非常に便利なツールで、その優れたナビゲーションと交通情報のおかげで、世界中の何百万もの人々に愛用されている。

しかし最近、ある方法でGoogleマップ上に仮想の交通渋滞を引き起こした人物がいると話題となっている。

ベルリンの人通りが少ない道路で実験

このハッキングの首謀者は、ベルリンを拠点に活躍するアーティストのサイモン・ウェッカート氏だ。「Google Maps Hacks」というタイトルで、YouTube上に公開されているこの実験は、ベルリンのさまざまな通りで行われた。

ウェッカート氏は、ワゴンに99台のスマートフォンを積み込み、すべてのスマートフォンでGoogleマップを稼働させた。そして、ワゴンをゆっくりと引きながら道路を歩くと、程なくして、Googleマップ上の緑の道路が真っ赤に染まり始めた。アプリが交通渋滞と認識したのだ。結果は、どの道路でも同じだった。

アプリに勘違いをさせた?!

Googleマップでは、ユーザーが生成したデータを使用して、高速または低速の流れや渋滞を識別する機能が備わっている。こうした速度や位置などのクラウドソースのデータを分析することで、地域や道路の交通状況をリアルタイムで表示する仕組みだ。

渋滞が起きると、Googleマップ上では道路が通常の緑色からオレンジないしは赤に変化する。ウェッカート氏はこの機能を逆手に取り、仮想の渋滞を引き起こしたのだ。つまり、99台のスマートフォンで1つのエリアにユーザーが密集していると認識させるのと同時に、動きが遅いワゴンで、渋滞と勘違いさせたわけだ。その結果、実際には道が空いていたにもかかわらず、近くにいた利用者は、他のルートに迂回することになったのである。

実験に感謝しているとGoogleが弁明

当初Googleは公式見解を発表していなかったが、2月2日にGoogleマップで働くトーリー・ホフマン氏が、自身のTwitterで「これは可能だと思います」と語った。

また、2月3日には、GoogleやAndroidに関するニュースを提供している『9to5Google」の取材に、Googleの広報担当者は、「車であれ、カートであれ、ラクダであれ、Googleマップがクリエイティブに利用されていることは、Googleマップをより良く機能させるのに役立つので、私たちは感謝しています」と述べた。

Googleはまた、可能な限り正確なマップを提供することをあらためて約束している。さらに、「いくつかの国では自動車とオートバイを区別する機能をローンチしたが、ワゴンでの移動にはあまり力を入れていない」とも語った。

その翌日には、ウェッカート氏が、ドイツの新聞『Frankfurter Allgemeine』のインタビューで、「99台のスマートフォンは全て独自のアクティブなSIMカードを装填していて、デバイスごとにGoogleマップのナビゲーションが動いていた。ワゴンを停めるとマップは渋滞を示さないので、ワゴンを常に動かす必要があることもわかった」と今回の実験について振り返った。

ウェッカート氏によると、この実験は昨年の夏に実施したが、Googleマップの15周年を記念して最近発表したと、『Business Insider』へのメールで答えている。さらに彼は、多くの人々がハイテク企業やプラットフォームに抱いている盲目的な信頼に注意を喚起したいとし、「地図は、政治的・軍事的権力の代わりとなる、ある種の意図に基づく権力の道具となる可能性を秘めている」と付け加えた。

悪意のある人物によって不正利用されないためにも、Googleがこの種の行為を防止するための対策を講じることを期待したい。


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