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ダウン症の父親に目一杯の愛情で育てられ、医師の道に進んだ息子「父親を誇りに思っています」
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  • 2019.10.31
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ダウン症の父親に目一杯の愛情で育てられ、医師の道に進んだ息子「父親を誇りに思っています」

文:岩見旦

子どもにとって、親からの愛情とサポートは必要不可欠なもの。親からの愛情不足は、大人になってから、その人の人生に暗い影を落とす。

もし親がダウン症だったら、その子どもはどのように育つのだろうか? ダウン症の父親に育てられた21歳のシリア人男性が大きな注目を集めている。

最善の子育てをしたダウン症の父親

歯学部3年生であるサデル・イッサさんは、ダウン症の父親に育てられた。父親のジャドさんは21番染色体が通常2本のところ3本になっており、精神発達の遅れや記憶学習障害など、さまざまな症状を患っている。

しかしダウン症だからといって、サデルさんへの愛情とサポートが欠けていたわけではない。ジャドさんはサデルさんが他の子どもと同じような生活を送ることが出来るよう務め、可能な限り最善の子育てをしてきた。

サデルさんとジャドさんの関係は、他の親子と異なるように思われるかもしれないが、サデルさんはそれを否定する。2人が長年築いてきた関係は、他の親子と変わらないという。共に楽しい時間を過ごし、仲違いした時にはその逆境を乗り越えてきた。

お互いに相手を誇る親子

ジャドさんは家の近くの工場に勤務しており、サデルさんはしばしば父親を手伝っている。見返りを求めず周囲に愛情を注ぐジャドさんは、地域の人々から尊敬を集めているとのこと。サデルさんはシリア社会開発協会のインタビューで、「父を誇りに思っています。私の人生を通して、父は私が助けを求めた時、最も大きな支えとなってくれました」と語った。

ジャドさんもまた息子を一人前に育てたことを誇っており、サデルさんが歯科医の道に進んだことを非常に満足しているという。そして「私はダウン症ですが、息子を育て、医者にしていて、多くの人を助けるために全力を尽くしました」と述べた。

「妊娠中に子どもがダウン症だと知ったら、最悪の事態だと考えるかもしれません」とサデルさん。多くの人は中絶を考えるかもしれないが、「もし祖母がこの考えに至っていたら、私はここにいなかったでしょう」と付け加えた。

日本では共に過ごす時間が減り、親子関係が希薄になっていると言われるが、サデルさんとジャドさんの強い絆は、そんな関係を見直す大きなきっかけになったのではないだろうか。


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