LIFE STYLE | 2019/07/19

里親を探す保護施設の犬猫に、手作りの蝶ネクタイを寄付。12歳の男の子の取り組みに称賛の声

行き場を失い、保護施設で暮らしている犬猫たち。その多くは殺処分の危機に直面している。

里親を待っている犬猫のために...

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行き場を失い、保護施設で暮らしている犬猫たち。その多くは殺処分の危機に直面している。

里親を待っている犬猫のために行った12歳の男の子の試みが、大きな称賛を集めている。

保護施設の犬猫を魅力的に変える蝶ネクタイ

米国ニュージャージー州に住む当時12歳のダリアス・ブラウン君は、保護施設で暮らす犬猫たちに里親が見つかるよう、手作りの蝶ネクタイを寄付し続けている。

ダリウス君は『TODAY』のインタビューに「この蝶ネクタイは犬たちを目立たせ、とても魅力的に変えてくれます」と話し、「蝶ネクタイは彼らが永遠の愛する家を見つけるのを手助けします。私は犬猫のすべてを愛しています」と付け加えた。

自らのハンディキャップを裁縫で克服

ダリウス君は2歳の時、医師から言語能力、理解力、微細運動の能力の遅れを告げられた。ところが、ダリウス君が8歳の時、画期的な変化が起きた。美容学校に通っていたお姉さんがリボンを作っていた際、ダリウス君は裁縫を手伝っていると、遅れていた微細運動の能力を取り戻したのだ。

その後、蝶ネクタイに興味を持ったダリウス君は自ら作るようになり、その腕はメキメキと上達。どこへ行く時も蝶ネクタイを着けるようになった。その完成度は見知らぬ人にどこで売っているのか尋ねられる程だった。

オバマ前大統領からも称賛の手紙

2017年、ハリーケーン・ハービーとハリケーン・イルマが全米を襲い、壊滅的な被害をもたらした。家を失ったペットたちは保護施設に預けられ、殺処分の危機に直面していると知ったダリウス君は一念発起。何百本もの蝶ネクタイを保護施設の動物たちに寄付した。蝶ネクタイを付けた犬猫たちは、おしゃれで優雅な姿に変身しているのが分かる。

ダリウス君はさらにこの活動を促進させるため、自らの会社「Beaux and Paws」を設立。より多くの蝶ネクタイをプレゼント出来るよう、資金調達を始めた。また、この活動を支持する人から、生地や備品などの寄付を受け付けた。

ダリウス君のこの取り組みは、テレビ番組や雑誌で取り上げられ、多くの著名人からの賛辞の言が寄せられた。昨年にはバラク・オバマ前大統領から感謝の手紙まで届いた。そこには「親愛なるダリウス。あなたの地域社会への貢献は素晴らしいです」と記されていた。

ダリウス君は2019年の6月から『gofundme』にて継続的なクラウドファンディングを実施している。2023年1月時点で3000人を超える出資者から11万9247ドル(約1500万円)を集めている。長期間にわたって自らの夢に邁進するダリウス君の思いに共感する方は、ぜひチェックしてほしい。


文:岩見旦

2023年1月11日更新(初出は2019年7月19日)